妻が教員なのだが、本当に「命を燃やしている」という働き方としか言えなくて、それでも世間の風当たりは強く、つらい気持ちになる。
毎日平気で9時まで残って、時には22時、23時になることもざらだ。しかし、残業代は1円たりともでない。
最近、出退勤管理システムが導入されたらしいが、7時にはタイムカードを切らされるらしい。そもそも初めから残業代は出ないのだが、それでも調査があった際などに詰められないように、だそうだ。休日出勤、部活対応などももちろん同じ。
授業計画を綿密に練っているが、それも休日に家でずっと作業している。ただ働きだ。ちなみに、その授業計画を見せてもらうと、すごく頭を使っているのだ。教師って「熱血」みたいなイメージだったけれど、それだけじゃなくて研究者みたいな側面もあるんだと思った。前例研究、狙いの明確化、導入でどう惹きつけ、どう生徒主体で進めるか。教材研究、教材作り。これを一コマごとにやっている。教材作りのための費用はもちろん自原。
よくぞここまでやると思う。自分だったら速攻で辞める。
妻が終業式を終えると、子どもや親からのたくさんの手紙を抱えて帰ってくる。
書いてあることを読ませてもらうと、僕まで泣けてしまう。
登校拒否ぎみだった子どもの親から、担任が妻になってはじめて、学校が楽しいと言い始めたという感謝の言葉。ADHDの子から、授業中の落書きを見つかったときの妻の第一声が「わあ上手!」だったことに、救われたこと。初めて勉強が楽しいと思えたこと。親子面談で妻の前で何度も号泣して悩みを相談し、励まされたこと。
もちろんそうじゃない教員もいるんだろう。教師のせいで嫌な目にあった人もいっぱいいるんだろう。僕もそうだ。良い教師もいたけれど、いやだった教師もいた。
でも教員が一律に「馬鹿」で「リテラシーがない」と思われているのを見るととてもつらい。
また、こんな過酷な労働条件と社会的なバッシングで、誰が教員になりたいと思うのだろうと思うと、暗澹とした気持ちになる。優秀な人材が、教員になりたいと思うだろうか?ますます、無能な人材が集まって、教師に憎しみを覚える人だけが増えるんじゃないか。
(ちなみに妻の学校はクーラー完備だし、クーラー付けてるし、水筒だってもちろん持ってきていいし、授業中も飲んでいい。)
長々かいたけど、①教師だからと過剰な色眼鏡でバッシングを過激化させるのをやめてほしい②教育費の予算をつけて正当な賃金を教員に払え
以上。