これは教科書と同じでな、社会科学分野(特に歴史学)でデマが横行してから、自然科学分野でもデマが横行するパティーンなんだわ。実は歴史修正主義がこうしたデマの元締めでなw
歴史修正主義を批判する人間が歴史を修正する事例というよりは歴史修正主義批判の持ち上げすぎなんだろうが、単純に歴史的事実に反する。
そもそも人類が科学をベースに医療をするのが当たり前になったのは1910年にフレクスナーレポート(1910年に当時有名な教育者として知られていたアブラハム・フレクスナーとカーネギー財団が、医学部教育レベルの独自の基準を作り全国の大学が満たしているかどうかを調査したもの)によって医療の標準化がはじまって以降の話である。それまでアメリカには155の医学校があったが1920年には85にまで淘汰された。廃校に追いやられた学校のほとんどが、薬の投与によって病気を治すのではなく、カウンセリングなどによって治す代替治療を行う学校だった。
インチキ医療に対する批判はそれ以前からあって、アメリカ医師会は設立から 2 年後の 1849 年にインチキ療法やインチキ薬について調査する委員会 を開設している。1906 年にはアメリカ連邦議会に強く働きかけ、粗悪な食品や医療品を取り締まるための初の連邦法、純正食品・医療品法を可決させた。1913年にはアメリカ医師会宣伝局が設置され、インチキ医療について調査を本格化させている。
1952年出版のマーティン・ガードナーの「奇妙な論理」によると、アメリカでは1920年代には新聞でエキセントリックな科学の話題が大変もてはやされたことがあった。記述をそのまま引くと『日刊新聞のあちこちに、巨大なウミヘビに関する根拠のない報告や、古代の建築物の土台石の中に生きて発見されたカエル、金歯を通してラジオを聞くことのできる人などと言った物語が見られた。』それに対してアメリカ医師会はインチキ医療に反対するキャンペーンを展開し、同僚の適切なチェックを受けていない研究の解説を公表した会員を懲罰した。