現在26歳、県内の底辺高校を卒業後、2年間予備校に通い辛うじて県庁に合格。
ここまでは良かったが、働き始めてから絶望的に頭が悪い事に気が付いた。
今まで自分が勉強できなかったのはやる気がなかっただけだと思ったが学習意欲はあったのだ。
例えば横一列でスタートしたはずの同期達が10聞いて7、8のアウトプットをしている中、自分だけ頭の中が「?」マークだらけで1程度のアウトプットしかできない。
もはや何がわかならいのかもわからないような感じだった。人の声が頭からすり抜ける。言葉の受け取っても情報処理ができない。
研修中の同期の遠くから聞こえる「頭良い人だと思ってた。」という声が今でもこびりついて離れない。
先輩に「◎◎さんに××の件で電話して」と言われた。
××の件の意味はなんとなくわかるのだが、××の制度内容が全く理解できていなかった自分はパニック気味になった。
自分がいまいち理解していないのを察した先輩が丁寧に説明してくれた。
自分がわかったことといえば制度についてではなく、先輩が丁寧に説明してくれたことと、先輩の困惑だった。見かねた別の先輩が連絡してきた。
周りに頭が悪いと思われた。周りに頭が悪いと思われた。頭が悪い癖にそのことばかりで頭がいっぱいになっていた。
悩みに悩んで精神科に行って検査した。案の定知能指数は健常者の中では最下層だった(動作性言語性の差に開きはなく大体80前半、つまり発達障害ではない)
医者からは「一つの事を一つずつやりましょう」と言われた。一つのことすら処理できないとき、どうすればいいですか先生。
朝起きるたびに恐怖と不安で頭がいっぱいになりワイパックスを流し込み無理やり口角をあげてみる。
通勤中の車の中で恐怖を掻き消そうと大声を上げる。
そんなことを続けていたら半年ほどでノイローゼになる仕事を辞めた。
色々疲弊してそのまま2年ほどニートになった。親の疲れた顔が辛かった。
このままじゃ不味いと思って一念発起してライン工のバイトを始めた。
しかしミスが多く仕事の覚えが酷く遅く、優しかった職場の人たちの態度までも急変させてしまった。
気にかけてくれてた優しい人たちを怒らせ、呆れさせ、疲れさせてしまった。
次第に職場に向かうのも息が苦しくなり、またワイパックスに頼るようになった。
それでもだんだん視界に白みがかかるようになり、頭がボーっとしてきて、もう限界だと感じ辞めた。
今は休職中だが、正直自分がどんな仕事なら続けられるのか本当にわからない。
仕事をしていない今、40分のジョギングと、瞑想と、野菜をとる生活は心掛けているが何か変わったかといえばあまり変わらない。
小学生の頃の夢だ。
2時すぎの晴れた日に窓から覗く晴天を横目にみんなで授業を受けていた。