今日も爽やかな夏晴れ、ジョギングも終わったし出勤準備もオッケー。
さて今日も会社に行くかと家を出たすぐの道路で、見たことのないかなり太めの小学生男児が泣いていた。
(私は毎朝8時半というやや遅めの時間に家を出るためか、近所の小学生とあまりすれ違わない。)
最初はなんかまあ家で叱られたのかなと思ってスルーしようとしたけど、一度泣き止んではまたウッウッウッ、ウァーーーーと泣き出す。
とにかく尋常でない泣き方だったので「家庭内虐待か、それとも学校のいじめか?」と思って、声をかけることにした。
「大丈夫?」
「大丈夫じゃない!(ヒステリック気味) 学校に行きたくない!!」
「なんで?」
なんのこっちゃ。
よくよく話を聞くと、今日は学校で避難訓練があるらしく、そのサイレンの音が嫌いで朝から学校に行きたくないということだった。
正直拍子抜けした。
避難訓練は行きたくない要因の一つに過ぎないのかもしれないけど、小6男児がウァウァ泣くほどのことなのかーとか、避難訓練の必要性を認識&周りと協調しないで自分の主張を通そうとするのかーとか悶々としてきた。おまえ、ハンターハンターのゴンなんて12歳でハンターライセンス取ってるし、13歳に至ってはゴンさんになってんだぞ?おまえ来年はゴンさんになれるのか?
「いぎだぐないいぎだぐないいぎだくない!!!」
しかし小6男児のヒス泣き声は続く。なんでこんな爽やかな朝から見知らぬ男児に八つ当たりをされないといけないのだろうか。
仕方なく小学校に電話しようと思ったけど会社に遅刻しそうだったから、集会所にいる母のところに連れて行き、事情を話してバトンタッチした。
母や周囲のおばさんたちも多少驚いていたようだけど、「ああ了解しました。小学校に連絡しておきます。」、少年には「きみ、とりあえず集会所で休んで行きなさい」に続いて私には「もしかしたら特殊学級のお子さんかもね。」と小声で言ってくれた。
ここまでの流れで、正直モヤモヤとしていた。
母の小6の子への優遇に「私が小6時代に仮に"避難訓練のサイレンがうるさいから学校に行きたくない"とワァワァヒステリックに喚いていたら叱ってたのでは?」なんて思ったのである。(もちろん私の場合、避難訓練の日は授業が潰れる嬉しさに泣かずに喜ぶだろうけど)
もちろん時代も違うし、母も私も年を重ねた。母に関してはよそのお子様という視点もあるけど、私の子供時代・親を含めた周囲の大人たちの私に対する扱いと、今のお子様の扱いってこんなに違うんだなあなんて、羨ましいとか嫉妬とかそういう次元ではない別の感情で考えてしまった。
帰宅してことの成り行きを尋ねたところ、やはり軽度の特殊学級の子だったので、学校の先生が迎えに来たとのことで安堵した。
ただそれでも、自分にとても厳しかった母が他人の子には丁寧に接する姿と、私や母の対応をさも当たり前かのように受け取る小6男児に対して、どうしようもないそこはかとない苛立ちを感じた。
特殊学級の子を差別する気はないけど、事実として自分はいわゆる健常児・普通学級で育ち、そこの扱いに対して文句を言うのもお門違いだと思っている。ただ、自分に厳しかった人が他人に優しく接し、自分が気に入らないことに対して泣き喚いて感情を爆発させる小6男児を目の当たりにして、疲れたのかもしれない。
要するに余裕がないなあ、なんてしみじみ思い知らされたんだけど、こういう心持ちはどうすればいいんだろうか。