なのにそいつが富を独占するせいで
弱い人間たちが
飢えたり
病気になったり
自殺している。
ういせまい。
弱者を死に至らしめている。
なので贅沢するために富を蓄えている人間の
贅沢のために人が死ぬなどありえない。
人よりも良い服を着るために
人の冨を奪うことは許されるのか。
汗水たらして働いてない人間が
何億も稼いでしまっていいのか。
一年中贅沢の限りを尽くすなんて
楽をして生きていいのだろうか。
貧乏なままだ。
また貧乏に逆戻りだ。
一代で財を築くにしても、働いて死ぬほど働いて
やっと肩を並べたとしても、
苦労するしかない。
俺にいつその宝くじがくる。
俺は貧乏人だ。
何のチャンスも無い。
死ぬまできっとこのままだ。
俺の方が働いてるし頭も回る方だとしても
大学に行くだけの金がなかっただけでこの差だ。
工場長には大卒しかなれないから絶対なれないのを約束されている。
言葉を頭の中で反芻させていた。
一方が豊かになることを約束されているのに
俺にはチャンスも何もないし努力することすら許されていない。
実らないからだ。
勉強しないといけないことにも気づかなかった。
誰も教えてくれなかった。
親を恨んではいない。
感謝している。
ここまで苦労して育ててくれたのに恩返しすらまともにできない自分を恨む。
頭が悪いことが悲しい。
貧乏が悔しい。
いつまで続くのか。
どうやって終わるのか想像できない。
想像したくもない。
ふざけるな。
どうやって幸せにしたらいいんだ。
彼女にも呆れられて別れた。
辛い。
俺が暗い顔してるから愛想をつかしたんだろう。
どうして俺はこんなに苦しいのに世の中には毎日楽しく暮らしてるやつがいるんだ。
何がそいつと違うんだ。
生まれだ。
産まれたところが違っただけだ。
何も分からない。
金が無い。
死ぬことばかり考えている。
死ぬな。 苦しんで生きろ。 血反吐を吐いて思考し続けろ。 絶望とは何か、探るんだ。