2015-12-16

創造自動化

「○年後、○○という業種はコンピュータ(or ロボット)に取って変わられる」という記事最近よく見かける。

単純労働はそうだろうけどデザインなどのアート領域に近いものは無理ではないか、と考える人も多そうな話だが、実は自分は割と真っ先に取って代わられるジャンルじゃないかと思っている。

グラフィックデザインファインアートと違ってかなりの部分を「お約束」、暗黙の約束事に沿った作り方をすることが多いからだ。

例えば自分仕事パンフレットWebなどの仕事を請けた場合、まず行うことは「お手本探し」。

Web検索画像検索を使い、クライアント同業者パンフレットサイトなどをかなりの数見る。

そしてレイアウトメニュー構成、配色などの共通要素を考えた上で、クライアントのコーポレートカラーなどに沿って「再構成」していくような流れになる。

まりクリエイティビティを求められる部分は実はあまりない。どちらかと言えば技術的な仕事

大量のサンプルを収集して共通点を割り出し、内容を自動解析するというのはまさに最近AIが得意とするジャンルだ。

自分仕事自動化の流れから例外はいられないはず。

他にも例えば、動画編集

現在は、複数台のカメラで撮った映像を人の判断によってカット割りしている。

でもこれは、発言者が誰かさえはっきりしていれば、顔認識技術と組み合わせて自動化出来てしまうはずだ。

納品する動画DVD画質で、撮影した動画の画質がフルHD4Kだった場合デジタルズームでも画質は荒れない。

発言者の周辺を自動フレーミングすることすらきっと出来るだろう。

まり撮影は「全体を大まかに」取ればいい。カメラほとんど動かす必要はない。

必要カメラワークAIやらせればいい。そのほうが手ブレも防げる。そんな未来

AI撮影対象物認識するようになった」というのはそれぐらいとんでもない技術で、これと音声認識を組み合わせれば「人物部分を避けて自動バラエティ番組的なテロップをつける(声の解析から適切な書体・配色を判断する)」ということも出来てしまうのではないだろうか。

そうなるともう、人間がやることは「AIへの適切な指示」以外に何もない。

一部の(芸術作品に近い)ハイエンドデザイン以外、デザイナーといえど自動化の流れにきっとは逆らえない。

自分たちが出来ることはせめて「使いこなすこと」だろうなあ、と思う。

  • ご存知かもしれないが、最近Science誌に発表されたMITのTenenbaum教授のグループのAI研究なんかは、 まさに創造の自動化に先鞭つける画期的な成果を挙げている。デザインの自動化なんかは...

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