噴火1分前ツイートの @setori_ が都市伝説になる日

2014-09-28

昨日噴火した御嶽山の山頂の写真を、噴火1分前にツイートした @setori_ 。

噴火後、 @setori_ からのツイートはない。そのため、安否が気遣われている。

しかし、今日の未明に @setori_2 （以下、別アカ）がツイート。

@setori_ 私は無事です、皆さん心配をおかけしました。
https://twitter.com/setori_2/status/515869873613070336

この別アカは、@setori_ と同一人物によるものなのか、それともなりすましなのか。いま出ている情報では判断しかねる状況だ。

@setori_　の仮アカウントです。避難の際、スマートフォンを紛失してしまいパスワードを忘れた為、ログインできなくなりました。現在はPC からのログインです。
https://twitter.com/setori_2

とは言うものの、Twitterはパスワードを再発行できるため、@setori_ にログインできない証拠としては弱い。

たしかに、再発行できることを知らない、もしくはやり方が分からないという可能性も考慮すべきだ。

しかし、なりすましである可能性の方が高いだろう。理由はいくつかある。

わざわざTwitterで安否を知らせるほど周囲を気遣っているのなら、@setori_ で知らせるべく、パスワード再発行手続きをググるくらいのことはするだろう。
Twitter上で安否を知らせるべき本アカで仲の良いフォロワーに対してツイートしていない。
iPhone ユーザーなのに「iPhoneを紛失」ではなく「スマートフォンを紛失」と表現している。
避難の際にスマートフォンを紛失する蓋然性は低い。ツイートしたりYouTube 動画をアップした他の登山客は、スマートフォンを紛失していない。
@setori_ と別アカで文体と口調が異なる。
メンション無しで「写真を投稿したのは噴火の1分前ですが、写真を撮影したのはその30分前です。」「本当に撮ってすぐにUPしていたら、危なかったですね･｡･」などと予防線を張っている（疑念を表明するユーザーのツイートを確認した後で気づいたのかもしれない）。
「念の為、「僕が偽物アカウントを立ち上げました」と言う方が何人か居ますが、私は本人です。」として本アカとの同一性を主張するなら、他にも有効な手段は考えられる。

なりすましではなく本人だという可能性もあるが、ここではなりすましということにしておく。

で、なりすましだとすると、不謹慎であることを心のなかで詫びつつ、@setori_ は一種の都市伝説になり得るのではないかと妄想を抑えられない。

今回の件で、噴火1分前の画像付きツイートとともに @setori_ は人々の印象に強く残った。

そして、なりすましに対して、驚くほど多くの人が無事を喜んでおり、なりすましと主張するユーザーを非難する光景すら見られる。

もしも、の話。最悪の事態に至ってしまったと仮定すると、 @setori_ からのツイートは途絶え、Twitter アカウントとしての @setori_ の安否情報はこのまま明らかにされないことも十分想定される。

そうすると、 @setori_ の存在が、シュレディンガーの猫よろしく箱を開けるまで不確定の状態に陥り、そして、その箱が開けられる日はやってこない。周囲の人間にとって、@setori_ が実体を伴うアカウントなのか、そうでないのか分からなくなってしまうのだ。

一方で、なりすましを本当の @setori_ だと信じる（信じたい）人々が現れている。見たいものを見るのが人間の本性で、信じるに足る根拠がないものを信じてしまうのも人間の性だ。

このまま、なりすましの別アカを「なりすまし」であると断定することができなければ、彼らの中で @setori は無事であるとの認識が固定される。断定できたとしても、@setori_ が無事なのか無事でないのか、見解が分かれ、全てはあやふやな場所に私たちは叩き込まれる。

この存在可能性がふらつく状況は、まさしく都市伝説的だ。

こんな妄想を吹き飛ばしてくれる「無事の報せ」を受け取れることを願ってやまない。

http://anond.hatelabo.jp/20140928113332
なりすましは複数出現したようで。 @setori_2 @setori2 @setori_1 @setori_21 例のTweetがバズってるのを見て、アカウント取得したんだろうね。ご本人の無事が分かるまではどれも「本物」たり...