2012-09-09

漫画家としての売りなんて考えなくていい。

漫画家としての「売り」はどこからやってくる?」

http://togetter.com/li/369037

これを読んでの感想である

 

若い人の才能の芽をみつけて水と栄養をあげるのが編集者役割の一つ

>売り属性なんて、本来は編集作家の中に見出すもので、そこまで作家に求めるなら「この給料泥棒!」って話。

それはそうだと思うんだが、漫画家側が才能をアピールする事にデメリットがあるのだろうか。

漫画の連載枠には限りがあり、誰でもいいか漫画を描いてページを埋めてくれ、という状況にはなっていない。

となると持ち込みをする作家ライバルは別の持ち込み作家のはずである

限られた連載枠を勝ち取る為には他の漫画家と比べて自分漫画いか面白いものかアピールする必要は当然ある。

それを聞くと「それはお前の役割だ」「給料泥棒!」と言うのであれば、編集者普通に自己アピールできる他の漫画家に連載枠を与えるだろう。

 

>だから「売り」てのは事前に気づくものではなくて、常にちょっと遅れて、自分自分を振り返ってみて気づくものだろうな思うのです。

>「売り」が何かって、新人自分で考えなくていいと思います

>向き不向きはやはり人から教えられるものなんですよね。

>才能のある新人から「売り」を見出すことこそ編集者仕事で。最初から新人に「売りを見せろ」なんて編集者が言う台詞じゃない。

編集者は一種の山師みたいなところがあるのに、山にも当たりやすさを求めるの? という印象。

から今は売りは言えない、という漫画家よりは見当違いでも自分の売りをアピールできる漫画家仕事をしたいと思うのが編集者ではないだろうか。

持ち込みをする漫画家世界中自分ただ一人、雑誌はいつも作家不足に陥っていて誰でもいいか漫画を描いて欲しい。という条件下であれば別だが。

 

>全くおっしゃる通りです。自分の心なんて自分が一番わかっていないし、自分の魅力もそう。そこを勘違いして装うと、あざとさが鼻につくだけ。読者はそんなにバカじゃないと思います

具体的な例がないのでなんともいえない。どの漫画のことを言っているのだろう。

 

>売りを意識するのは大事ですが、それだけでは商売として辛いんじゃないかな…漫画は好きになってもらってナンボですもん。せちがらくなりましたね

売りを意識しないで好きになってもらいたいのであれば、だったら持ち込みなどせずに個人で売ったりサイトで公開したりすればよいのではないだろうか。

持ち込むと言う事は相手側の要求にもある程度答えないといけないわけで、それをせちがらいと言うなら一人でやればいいじゃないかと思える。

 

デビューから自分の売り」を決めつけてしまうことはむしろ、よほどの人でもなければ、危険な気がしてしまうのです。 

就職活動履歴書の「自己アピール」くらいの気持ちでは説明できないのだろうか。

スポーツが得意ですとか、ハキハキしていますとか。

そう書いたからといって「こいつは学生のくせに自分の売りを決め付けてて危険だな」って思う人はいないだろう。

 

>今のマンガ業界は焼き畑農業だよなぁと一連のRTをみて思ったり。

>余力がないんでしょうけども、もう育てようとか育つまでまとうとか全くないですよね。その場で使える子だけ使って使い捨てる感じ。

自己アピールをできる漫画家を求める事と使える子だけ使って使い捨てる事に関連性がない。

例え編集者側に育てる余力がなくても、それにあわせて頑張れる漫画家大事にされるだろう。

されない理由があるならしりたい。

 

業界新人を育てる余裕は無いという話も本当なのでしょうか?

ビジョンと実力を示せる若手だけが採用され、その他は切り捨てられてしまう。

>そのうえ代わりはいくらでもいる。そんな情の薄い業界竹熊氏は望んでいるのでしょうか?

漫画の連載枠は限られている。一人が連載を持てば一人は連載を失う。

ビジョンと実力を示せない若手を切り捨てない事で別の漫画家が切り捨てられる。

代わりはそりゃいくらでもいる。どこの会社でも採用枠はあり、それ以上の募集者は切り捨てられる。世の中の常だ。

情とは一体なんだろう。

 

>「即戦力が欲しい!」…って結局今の日本社会全体に通じる気が…だから人材を育てずに使い捨てる…そら給料も上がらんし、景気もよくならんわなぁ(嘆

ここでも「使い捨てる」という言葉が出てきたが、具体的にどういう行為を言うのだろうか。

 

通して思うことは、ここで「売りは編集者が考えろ、仕事しろ」「新人は考えなくていい」と言ってる漫画家たちは

自分以外に持ち込みをしようとしている漫画家存在しないと思っているのだろうか。

仮にだが新雑誌を立ち上げようとしていて、そこに新人枠を2つ用意しようと考えている編集者がいたとした場合

そのような態度で持ち込む新人などいるのだろうか。いるとしたらそれはよっぽど傲慢な思想の持ち主だと思う。

自分以外の漫画家など仕事上のライバルとはおもっていないという事なのだから

 

しかし、俺がもし仮に漫画家だったら、同じように「新人は売りとか考えなくていい」と言うかもしれない。

竹熊氏は現在出版不況を知っているから、その少ないページを勝ち取るために自己アピールをしろといっているわけだからな。

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