2011-01-29

RPGの装備」と「ファッション」の違い

正月モンハンリオレウス希少種を黙々と狩り続け、シルバーソル装備を揃えて、「やったー」と思っていた中、

ふと、ゲーム上の装備の組み立て方と、ファッションコーディネートの違いについて、

言語化しようという思いに駆られたため、殴り書きしてみる。

 

一般的ゲーム中の装備は「守備力」という絶対的指標に基づいて全身の装備を組み立てるのが基本だ。

それに対して、ファッションコーディネートは「守備力」に代わるもの

例えば「お洒落力」というパラメータが、それぞれのアイテムに割り振られているわけではない。

…いや、実際はアイテム単品の個々で見ていくと「これ良いね」的な暗黙の「お洒落力」が存在するのだろうが、厄介なことに「お洒落力」は足し算で増えていくタイプパラメータではなさそうなのだ

しかも、「お洒落力」が必ずしも「値段」と相関性がないのも、より事をややこしくしている。)

そのため、ゲーム的なコーディネート思考をすると、イマイチな格好になってしま可能性が高いと思われる。

 

例として、次の2点を挙げる。

■1「シリーズ装備」の罠

フレイムメイル」的なシリーズ装備を揃えた場合・・・、

ゲームでは「お、火炎対応の装備か。準備万端だね。」となるところ、

これを一般世界でやると「おいおい、どこの火龍狩りに行くんだよwwww」となってしまう。

もうちょっと例えを変えると、「全身ミリタリー」「全身アウトドア」「全身ロッカー風」

「全身バイカーアイテム」「全身真っ黒」みたいなコーディネートをしていると、一般人としては本気過ぎて引いてしまうことになる。

 

■2「レアアイテム」の罠

ゲーム上では、レアアイテムで全身を固めた方が、強さを発揮することが多いだろう。

しかし、これも一般ファッションで流用してしまうと、チグハグなことになる事が多い。

 

レアアイテム」を主張の強い、アクが強いアイテムや、強い色、強い柄などに置き換えて考えて欲しい。

アクが強いアイテムばかりを着ていると、見る側の焦点が定まらない。しかもそれぞれの雰囲気バラバラだと手に負えない。

「これが今日のコーディネートのポイントだ」ではなく「これもこれも、これも今日ポイントだ」というコーディネートは自己満足に等しい。

では、上記の2点を避けるにはどうすれば良いか

全部を目立たせるのではなく、特定アイテムポイントにすれば良い。

そのためには、どうすれば良いのか?

 

それは「特定アイテム以外は無難なコーディネートにする」と良い。

 

聞いた話の受け売りだが、ドラマーが大きな音を出したい時にどうするのか?という話に通じるところがあると思う。

大きな音を出したい時、筋力を鍛えるのかというと、そうではなく「いかに小さな音を出せるようになるか」という練習をするという。

まりさな音を出せるようになることで、元々の大きな音を目立たせるようにするというのだ。

 

これをファッションに置き換えると、目立たせたいアイテムがあるのであれば、

全身を無難なコーディネートにすることで、特定アイテムをより際立たせるのだ。

 

※ただし、ややこしい事にファッションには「絶対」というものが無いので、上記の例えにも例外が多数存在すると思われる。

例えば「高級なものを目立たせるためにチープなものを合わせる」というコーディネートは成立しにくい。

なぜならチープなものが高級感を損ねてしまうからだ。

個人的には、そもそも「高級なものを目立たせたい」という発想自体が下衆だと思うが・・・

 

これらの理由から、しばしば「足し算」のファッションより「引き算」のファッションの方が、ファッション感度が高いとされているのだろう。

 

これからゲーム世代の身に刻み込まれた「守備力」という概念が、度々我々脱オタ邪魔をし続けるであろう。

そんなときは、この話を思い出して、無駄な出費の軽減につなげて欲しい。

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