2021-10-04

Pixiv狩りについて書く

イラストコミュニケーションサイト」を名乗るPixivというサイトがある。東京都渋谷区千駄ヶ谷にある企業が正々堂々と運営している(資本金1250万円)。主にプロハイアマチュアイラストレーターが集まっており、高品質自作イラストが無数に投稿されている。ユーザー日本語話者が主だが、少数の簡体字および繁体字中国語話者がいる。国内イラスト投稿サイトとしては最大手であると同時に、ニコニコ静画など他の国内の極少数のサイトともに、ユーザー流出のない閉鎖された文化圏形成している。利用形態は:

自作の絵または小説アップロードする(二次創作を含む)

・絵や小説コメントする、お気に入りする

ユーザーフォロー友達登録する、DMする

・(人により)Twitterに上げた絵置き場として使う

これくらいだ。以下の行為は出来ない:

他人の絵を投稿する(掲示板で拾った絵、作者不明画像面白スクショやコラなど)

他人の絵を再投稿して承認を受ける(RTして通知を貰う)

・実写の画像投稿する

さて、このPixivだが、何故か英語圏に「アングラ違法系の犯罪サイト」だと主張する一部の層がおり、確たる証拠はないものPixiv狩りがしばしば行われている。英語圏オタクと会話している際に、Pixiv名前が出るとたんに、いわく、Pixivは「違法児童ポルノ獣姦画像が集まっている」「テロ行為共謀する連中が集まっている」「ダークウェブアングラサイトである」等、言いたいことは分からないでもないがどうしてその結論に至ったのかさっぱり分からない言説が突如飛び出て、Pixivインターネットの汚点である、なんとかして排除しなければならないという方向に話が向かうことすらある。なかなかに事実無根である

問題なのは、どうもこれを真に受けているのか逆恨みが酷いのか何なのか、Twitter上において「Pixiv狩り」が度々行われていると見えることだ。すなわち:

Twitterにおいて、

プロフィールにPixivへのリンク(http:// pixiv. net ...)を含むイラストレーターが、

違法画像著作権侵害する画像アップロードしたと言われ、

アカウントを凍結(停止)される

ケースが、定期的に大量発生する。

聞くにプロフィールページのリンクを使って「外部サイトから転載している証拠だ」と主張すると通っていた時期があるとか、起きたら日本時間の早朝に警告が三通来ていて三回連続違反として凍結されていたとか、ロシア国内法に違反するという理由を使ってくるとか、肌色の面積が大きいとまずいかモノクロの方がいいとか、逸話は色々とあるらしい。ただし「プロフィールにPixivへのリンクを貼っていた」点はほとんどのケースに共通している。一昨年頃の波でこの話が古参兵の暗黙知として広まりPixivアカウントへのリンクを消したり、Pixivアカウントを消したり、リンクにワンクッションを置いたりする作者が増えているようだ。Pixiv運営もそれとなく手は講じており、イラストレーターを支援できるパトロンサービスを立ち上げるなどしているが、戦況は必ずしも芳しくない。

このPixiv狩りを仕掛けている犯人集団プロファイルははっきりとはしない。プロテスタント系原理主義者かもしれないし、4chan辺りから流れているかもしれないが、個人的にはその二つの集団から凍結されて逆恨みしている利用者(Pixiv運営は「できない」行為をするアカウントを凍結する。Twitter運営の「Twitter統治に干犯するため凍結しました」式の振る舞いはしていない)と、単にイラストの好みが合わない外部者が混ざって結合しているのではないかと思っている。あるいは地理的には中央アジア系かもしれないと思う。先にPixivには高品質自作イラストが無数に集まっていると書いたが、これは世界的に見れば極めて特異で、まず自作イラストを描ける利用者はおらず、高品質という条件が付けば数えるほどになる。一般的にはPixiv同類UGCサイトならば悪質なコラや転載画像が多数を占め、それらの盗難画像に対して投稿者へ承認が与えられることが当たり前で、転載するなら元画像へのリンクを張れ、元サイト作品ページへのリンクで出せというルールですら敷けているところは少ない。つまり世界で戦えている転載厨は、Pixiv承認欲求を充足しようと思っても、一切その術を持たない。Pixiv運営に対してこれを真面目に受け入れてやれというつもりはないが、長期的な課題としてこの文化の擦り合わせや挙動管理必要なのではないかと思う。

読者には、このPixiv狩りによって、日本イラストレーターや日本漫画文化が直接的に圧力を受け、作風を変えたりイラスト制作をやめる人を出す、発注流れるなど委縮していることを知って理解してほしい。企業イラストレーターに作業発注する際に、Pixivポートフォリオ、その人の作風を知る資料集として使われる。TwitterだけでPixivリンクがない作者には発注できないという書き込みも見かける。リンクがない理由上記の通りで、彼らが表で理由を言えない理由は明らかである日本においてPixiv以外の選択肢(省く)はなく、Pixiv運営形態以外の選択肢(転載を許すなど)もない。

この問題が広く認識されることを祈っている。

  • それよりもケモナー排除しろよと思う ほんと厄介

  • これは100回くらい言っても足りないので今日も言いたいのだが、 pixivが「海外の人にとって」「違法な犯罪者集団または禁忌破りのカルト集団」と呼ばれることがある理由はただ一つ ・...

  • お薬出しときますね😅

  • 古のtunblr使えば?

記事への反応(ブックマークコメント)

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