飯の話の99%はラーメン発見伝で説明できるので本来は呟く必要も長文を書く必要もないわけ
性格の悪いイタリア料理屋の店員が雰囲気上めちゃめちゃ母子家庭っぽい貧乏人をDisってしまったので印象がすこぶる悪いアレ、
イタリア料理屋の店員の性格がねちねちと腐ったようなので反射で店が悪いと思ってしまうが待って欲しい
日本には性格がゴミみてえだったりやってるうちに愚かな勘違いをしてしまっていても飲食店で働く権利があるし
タクシーじゃないんだから、やってきた客にお引取り願うのも自由な筈だ 性格がクッソ悪いけど。
メニューに乗せてるんだから、ドレスコードも設定していないんだから、客には平等に料理を出せっていうのも『正しい』意見ではある
クソ勘違い料理人が正しい意見に目覚めて、貧乏そうな母子にパスタを一皿ずつ出してやったらみんながハッピーになるのか?
そういう話だけ、ちょっと書きたくなった。
完全な決めつけだけど、前提として母子はあんまり自由になるお金が多くない。
でも外食、それもちょっと良さそうなお店でご飯を食べてみたかった、何かに合格したとか、母か子の誕生日だったとか、そういう想定をしたい。
ディナーにはコースで飯を出す店とのことなので、パスタは多分一番安いやつでも一皿1500円かそれを超えるくらい。
昼時だったら1000円でランチセットになって出てきたようなのが、夜だとサイドメニューをつけると倍になる。コースだとデザートやメインもあってもっといく。
たぶんそういう価格帯の店で、母子はランチセットのときのイメージで来店したんだろうな
普段よりちょっと多めの予算で、ハレの日の飯を食いたかった。でもそこまで多くは出せない。どこまでも味方したくなる想定顧客で、
誰も彼もが一杯のかけそばを思い出す。あれって実話じゃないんじゃなかった?
この母子が幸運にも性格のいい店員にあたり、無事に1500円を超えるパスタが2皿と、水が出てくるとする。
思ってたより高かったからお母さん驚いちゃったけど、頼めるメニューがあってよかったね。ゆうくん、おいしい?
答えは、さほど美味しくない。
何故か。
まず母の方から見て、第一に値段が高い。人間、払おうと思って払ったときには『高いだけあって美味しい』になるが、
想定外の出費だとものの味がよくわからなくなる。焦りや後悔は、飯を美味く食う邪魔になる。
それでも母親なので、子供が美味しい美味しいと食べていたら嬉しくなって、このお店に入ってよかったなあと思うだろう。
次に子供。ゆうくんかゆうこちゃんかわからないが、中学生くらい。お金は自分が払うわけじゃないので、敏い子供でなければ、
予算で気を揉むこともないかもしれない。じゃあゆうくんはパスタを美味しく食べれるか?
これもそうでもない。『さほどでもない』か、『美味しいけど少ない』になる。
店が想定している顧客は①コース料理を食う ②メインかつまみになるものを幾つか頼み、酒を楽しむ
③一人一品パスタなどを頼みつつ、若しくはピザをシェアしつつ、サイドメニューやデザートを複数頼む もあるかも知れない。
どれにしても、この時客に運ばれてくるパスタには重要な役割がある。『満足させないこと』だ。
コース途中で出てくるパスタやピザは、メインを控えているので当然少ないし、味で勝つわけにもいかない
単品のパスタはそれよりは量が多いだろうが、酒やつまみの邪魔になってはいけないので
一品でも満足させるようなパスタを出すべきだとかは基本的には夢物語で、
ピッチャーは弾を投げる、バッターはヒットを打つ、そういう役割分担が普通はされていて、
スーパープレイヤーを何人も抱えているレストランは少ないし、ねちねち嫌味っぽい従業員を雇わないだろうな。
程なく食べざかりの中学生は、量がちょっと物足りない、けっこう普通のパスタを食べ終わり、水を飲む。
他のテーブルは順番に皿が運ばれてくる。
もしかしたら店員が食後のドリンクや、デザートの注文はないかまた聞きに来るかも知れない。
もう予算はない。これで長居するのは、だいぶ肝が太くないと無理だろう。
これで母子は大して満足もせず、席料抜きでも3000円前後払ってさっさと店を出ることになる。
3000円相当の幸福は手にできただろうか?
正直時間単価や原価だけで考えれば、酒を飲まないコース客より店は儲かるかも知れないと思う。
しかしその代わり、『値段の割にそれほどでもない店』という印象を持たれることになる。
店としては、イキリ従業員がネットで炎上する次くらいに痛いだろうな
本当は自信のあるメインがあった、ワインも拘って選んでいた、誕生日なら是非食べて欲しいデザートのケーキがあった
でも母子はお金がないから頼めないし、頼まなかったものの良さなんてわからない。
多分店で食ったパスタより、お母さんが普段作るスパゲティの方が美味しかっただろう。
漫画ではないので、出来る従業員がすぐに母子の予算状況を見抜いて
「実はこの後予約のお客様がいらっしゃるので席が埋まるんですよ」とか、そういう方便で帰らせるのは無理だろう。
その代わり、「ディナーだと席料がかかってしまうので、是非ランチでいらしてください」くらいは言えたらいい。
『提供する商品で顧客が幸せにならない』という時、売らないのもプロの仕事の一つだと思う。
欲しがった、だから売った、ではそれこそコンビニでいいじゃんになってしまう。
お洒落なイタリアンをコンビニ同然にしたのは、パスタ2皿を頼んだ母子でなく、それを売った店の方だ。
母子が3000円で買うべきだったのは、家でいつもの夕飯の後に食べるケーキとか、ステーキ用のでかい牛肉だ。
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あの店の外観みたら、1000円ぐらいのパスタの店だと思ってもぜんぜん不思議はないよ テーブルクロスすらない それを勘違いして入ってしまって、母親が子供つれてきて、子供が...
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ボラーレ・ヴィーア(飛んで行きな)