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https://toyokeizai.net/articles/-/317166
東洋経済(オンライン版)に本日掲載された記事だが、京阪マニアとして突っ込みたい部分がいっぱいあるので、重箱の隅をつつくようでもコメントさせてほしい。
京阪は『「特別停車」「特別通過」を設けていない』(2ページ)とあるが、これは誤りで、特別停車は現存する。淀駅は急行が通過するが、淀駅が始発・終着となる急行は特別に停車する。
現在、区間急行と準急という種別が同じ区間に両方とも走っているのは、京阪、南海、泉北高速、近鉄、東武の各社。そのうち、準急が区間急行より上位になっているのは京阪と東武本線の曳舟~北千住間のみであるから、区間急行が準急より上位にあるのが多数派であることは間違いない。一方、区間急行という種別を最初に作ったのは京阪なので、あたかも区間急行が準急より上で当然という書き方は違和感がある。
『区間急行という名前にもかかわらず複々線区間の緩行線側を走行し』(2ページ)とあるが、守口市~京橋では朝ラッシュ時の一部列車を除いて急行線を走行する。緩行線を走るのは基本的に各駅停車となる区間のみで、当たり前といえば当たり前である。
交野線直通「ひこぼし」は準急または快速急行として設定されており、K特急であったことはない。
記事中、深夜急行は『2008年10月19日の中之島線開業に伴い誕生した』(1ページ)列車だと記載されている。「深夜急行」という種別に関しては確かにその通りであるが、同じ時間帯同じ停車駅の列車はそれ以前から「急行」として長らく存在しており、あたかも中之島線とともに出現したかのような書き方は語弊がある。
種別「ライナー」は、現在のダイヤでは特急と停車駅が同じで、ライナー券を必要とする全車座席定員制の列車を別の種別としたものだ。したがって、特急停車駅の変遷とは切り離して考える必要がある。
コンフォートサルーン(3000系)は今でこそ特急主体の運用であるが、元々中之島線直通快速急行用の車両として導入されており、これを特急の伝統と関連させるのは違和感がある。
ニュースでは奈良と新大阪を結ぶ観光のための新路線、のような文脈で報じられている。
そのような側面があることは否めないとしても、おおさか東線の本来の役割は、過密ダイヤとなっていた大阪環状線の緩和である。
今までの大阪環状線には、大和路快速や紀州路・関空快速の直通快速が入り乱れて走っていた。
今回のおおさか東線開通によって、奈良方面からやってくる大和路快速の一部がおおさか東線経由となった。
それによって大阪環状線内のダイヤに少し余裕が出来る成果となっているのだ。
まあ今回は新大阪までの開業であるが、2023年に新大阪から梅田地下駅まで延伸してこそ、おおさか東線は本当の意味での完成となる。