2024-10-20

ジャンプ人気漫画保守革新

ワンピースナルトブリーチが連載されていた時のジャンプはすごい。豪華。毎週楽しみが多かっただろう。

これらの人気漫画で、主人公保守革新性を考えてみる。

ここでの保守は「伝統既存価値観を重視し、社会の安定性を目指す姿勢」のこと、革新は「現状を変革し、社会を変えて進歩を目指す姿勢」のこととする。

 

ブリーチは、主人公名前が「一護」であり、物語全体を通して「目の前の人たちを、生まれ育った町を、仲間を守る」というシンプル動機で戦うことになる。イレギュラー手段で「死神」となった主人公は、本来死神たちと一時敵対するが、その後は和解して共に世界危機と向き合うことになる。死神たちは「護廷十三隊」という組織所属し、その使命は死後の人間の魂(魂魄)を管理し、世界バランスを保つこと。

主人公死神たちが敵対するのは、強力な力で世界の在り方を変えてしまおうとする急進的な死神や、世界の均衡を崩して生と死の混沌を生み出そうとする侵略者で、総じて「急進的・革新的な敵と戦い世界バランスを保とうとする、保守的な主人公たち」と捉えることができる。

 

ナルトは、主人公ナルトが生まれ忍者の里で半ば村八分にあっている状態から努力根性成り上がり、里の長である「火影」を目指す物語だ。

最終的には火影になる目標を達するところからも、分かりやす保守的(既存価値観の中で、里を安定させる役割を担う)なゴールに辿り着いてはいるが、ナルトライバルが身を投じるアウトローで急進的な忍者集団「暁」との戦いや、同じ里の中にいるより鷹派・保守的なグループとの対立を挟み、なおかつ様々な思想状態周辺諸国の里との協調対立和解が描かれることで、バランス良く中庸な印象に収まっている。

 

ワンピース主人公ルフィ最も革新的なポジションで、子供の頃に出会った海賊に憧れて海賊となり、世界統治する「世界政府」の軍隊である海軍に追われながら、世界中で悪政を敷く国家や、国と同等の力を持つ大海賊と戦いながら、世界で最も自由人間としての称号海賊王」を目指す話だ。

この世界では、世界統治機構の最上部が、歴史の闇を隠蔽し、民衆搾取弾圧することを良しとする、腐敗した体制であることが繰り返し描かれており、主人公のラディカルな姿勢が許容される理由付けになっている。

ワンピースはまだまだ連載中なので、最終的にどのような印象に落ち着くのかは確定していないが、世界最高権力者たちが敵として現れている時点で、「腐敗した権力は、いつか民衆に打ち倒される」という寓意を待ち合わせる展開になると予想される。

一護ナルトには帰るべき故郷があり、そこに守るべき人たちがいるが、ルフィ故郷を捨てて旅に出ている。彼が故郷に帰ることがあるとすれば、世界体制転覆させた後になるだろう。

 

ブリーチイメージよりも保守的なポジション主人公ナルト保守である相対的中庸であり、ワンピースは一貫して革新的な位置付けと言えそうだ。

  • ワンピースはネトウヨっぽいやつが悪役で出てきたりするし明らかにそういう路線よなぁ。

  • ナルトって「火影になる」ことが目的で、火影になって何を成し遂げたいかというのが欠けているんだよな 少なくとも前半は そういう意味でも、体制の頂点に立つことだけを目標にして...

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