今週号の週刊少年ジャンプおよび週刊少年マガジンを読んで驚いた。
と言っても、読者のほとんどはそれが児童ポルノだと気づいていないかも知れない。
普段日本の漫画の表現の歪みを侃々諤々しているネットのリベラルですら同じである可能性が高い。
この「男児ポルノ」が今週号のマガジンとジャンプに同時に掲載されたのは示唆的だ。
何故なら、これこそ昨今のポリコレを求める声に日本の漫画編集部なりに答えた結果だと考えられるからだ。
今、少年漫画誌では女性の裸体は乳首ひとつ出せない状況に既になっている。
それは明らかに世間の性的表現の規制を求める声に答える形で起こった変化であり、日本の漫画業界は「怒られない本作り」を明確に指向している。
だからこそ、今回こういう形で「男(”LGBTQ”)ならいいんだろ」という歪んだ認識の片鱗が垣間見えたことは大きな問題を孕んでいる。
何よりの問題は、この歪んだ認識は「遅れた日本の漫画業界」に限った話ではない可能性が非常に高いことだ。
この「男児ポルノ」は、間違いなく表現の問題を普段声高に訴える「リベラル」「フェミニスト」方面からの叩きも弱くなるだろう。
むしろ、一切何の問題とも捉えられず、完全に無視される可能性が一番高い。
これらの中心層がフェミニストであり、北原みのりのような「男性の性的搾取はカウンターとして肯定される」という思想をそれが男児であろうと適用するだろうからだ。
これは、彼らが普段自分たちのモデルのようにうそぶく欧米の価値観とは実は全く違う。
「欧米では」児童ポルノの問題視に、それが男児であるか女児であるかを問わない。
ここで守られるべき弱者とされるのは児童なのであり、子供を守ることに性別は関係ないからだ。
今回両誌に掲載された男児の裸体は明らかに性的に強調されたもので、「欧米なら」児童ポルノと認識されることは間違いない。
しかし、日本においては、欧米のポリコレを理解しているつもりの層ですら、これをスルーする可能性が高い。
繰り返すが、これが欧米の厳しい基準では完全に「児童ポルノ」と認識されるレベルの性的表現であるにも関わらず、だ。
ひとつの問題が指摘されると、それを改めることが出来ないのみならず、歪んだ解釈であさっての方向に問題を悪化させる日本社会の悪弊に、またひとつとんでもない事例が生まれようとしているのを感じた。
わざわざ怒りにいくのもアレだからマジかは確認しないが まーた腐女子除霊師オサムみたいなのジャンプはやってるのか(今回はマガジンも?) マジならどうしようもないな