一般的に、コスプレイヤーは一眼レフのような高価な機材は持っておらず、自分で自分を撮る際にはスマホで自撮りするしかない。
しかし、コスプレイヤーは元々のキャラクターのポーズを自由に撮りたかったり、他の構図で撮りたいと思うし、
布ばかり散らばった自身の部屋よりは、広くて小物や世界観にあった背景を利用できるスタジオや野外ロケ地を利用したいと思っている。
また、カメラの機材は高価であれば高価なりのクオリティで撮影できるため、多くのコスプレイヤーはカメラマンに対して撮影を依頼している。
この時、コスプレイヤーはカメラマンに対して幾ら払っているのだろうか?もしくは何かしらの対価があるのだろうか。
答えは0円。一銭も渡さず無料で撮影しているのがカメラマンだ。
まぁいいとこスタジオまでの交通費を出したり、スタジオ代を折半せずレイヤー払いとすることが少ないなりにあるが、これらは常識的に考えて最低限の経費である。
悪い例だと、野外ロケ地までの車を出したにも関わらずガソリン代もなしにカメラマンに撮影データを再三要求し、渡してサヨナラということも多い。
多くの場合、「私という美人(と自称している)コスプレイヤーを撮影する権利」自体が対価だと主張しているのだ。
ただ、古くから「アフター」という「コスプレイヤーとカメラマンで撮影後に飲みやご飯に行く」という行為によってギリギリ対価として成り立っていたのだ。
アフター代は仲がいい者同士なら割り勘だが、あまり仲が進展していない場合だとカメラマンが出すことが多い。
はたから見たら撮影を依頼する方は金を払わず、逆にカメラマン側が金を払うというのは創作業から見たら考えられない行為ではあるが、
だいたいは女コスプレイヤーと男カメラマンの関係であるので、カメラマン側は「アフターできるのであれば」ということで溜飲が下がるのであろう。
しかし、昨今はカメラマン側の労力や技術、機材を棚に置いて「アフターは嫌です」といって撮影データのみを要求することが多い。
現に昨日から「撮影させてあげてるんだからアフターしたいならマッチングアプリでやれ」というコスプレイヤーのツイートが物議を醸していた。
・仲がよければやることが多い
・アフターは絶対にやらない。体力がない
・アフターをしないなら撮影はしないと断られた
・それじゃあ三脚(カメラマンを機材扱いする揶揄した言い方)じゃないの?
・カメラマンに機材だけ持ってこさせて三脚で撮影してポイーみたいなことがあった
・することもしないこともある
確かに出会い目的でカメラマンをやってる者や、アフターが無いなら撮影しないという不真面目なカメラマンがいるというのは事実であるが、
対価を払わないコスプレイヤーにも問題があるのではないかと考えている。
総じて、このようなコスプレイヤーからカメラマンへの態度を「やりがい搾取」と呼ぶのはふさわしいであろう。
こういう問題が解決するには、アフター以外で解決する対価を用意する風潮が広まるのが望ましい。
一番良いのは「金」である。
件のコスプレイヤーのように「アフターが不要」と思っているのであれば、プロのカメラマンを雇って撮影するか、
「アフターは嫌だが対価は渡さない。むしろ自身を撮影できること自体が対価」
となっているのは嘆かわしい限りである。