ぼちぼち高校受験も始まり、今年も「定員内不合格」という不思議な言葉がささやかれる季節となりました。
すごく不思議じゃないですか?定員内不合格という言葉。まるで「定員に満たないなら全員受からせろ」「定員内は全員合格」と勘違いされているような気がします。
じゃあなんで試験するのか。定員内なら試験するだけ無駄じゃないですか?
法律では、障害を持っている人もそうでない人も「その能力と状態」に応じて教育を受けることができます。
でも、足し算引き算がままならないレベルで高校を卒業する学力があるかという問題があると思います。
赤点連発で単位不認定で留年とかあると思います。マンツーマンで指導を望むのは、ちょっと先生がかわいそうに思います。
入って終わりじゃないんですが、どうにかして無理やり卒業しそうです。でも卒業後の進路も学校の先生が探すんですかね。
支援学校ならいろいろ特性に合わせた進路指導ができるでしょうが、普通科高校の先生にそのようなノウハウがあるとは思えません。
卒業後のことも含めて考えているのでしょうか。
私事ですが、中学の同級生に知的障害の方がいらっしゃいましたが、まあ割とひどいことをされました。
詳細は割愛しますが「二度と障害者と同じクラスになりたくない。勉強して勉強して絶対にそんな人が来ないような高校に入って、二度と同じ空間で勉強したくない」と強く思う事件に会いました。
多感な時期にちょっとだいぶきつかったです。そういう経験をした人間なのでインクルーシブ教育というものが正直好きではありません。
なんで十分に訓練された教員がいる支援学校じゃなくて普通科高校に行きたいのか理解できません。
そしてテストの点数が足らないから受からないということを受け入れないのも理解できません。
障害者だから勉強できなくても普通科高校に入れろ、って「健常者」が勉強できない場合はどうするんでしょうか。障害者はテストがダメでも受からせて、健常者は落とすのなら、それは逆の差別ではないでしょうか。
勉強をしてもしなくても高校に入れるなら、普通の生徒は勉強しなくなると思います。この定員内不合格という言葉は、障害者の方には適切な教育環境である支援学校に行くという選択をしなくさせ、それ以外の生徒は勉強しなくなるという、とてもよくない言葉のような気がします。
学校としてはインクルーシブ教育で生徒同士の教え合いを大切にしつつ、数学などの学力差が出やすい個別教科は習熟度別教育でやればいいんじゃない。