女性差別だとか、男から女への性犯罪だとか、そういう男尊女卑構造の一端として紹介される情報は子供のころから散々入ってくる。
それが長年蓄積され、男としての罪悪感は少しずつ刷り込まれる。
ネットに触れると、それが顕著になる。
「女は基本的に男が嫌い」
「男は性犯罪者予備軍」
自分だって性犯罪者には腸が煮えくり返るような思いなのに、そんなものと、男というだけで同一視されることは耐えられない。
でもトータルで見ると女性のほうがよほど理不尽な目に遭うこともわかっている自分もいて、ある程度しょうがないと思うしかなかった。
身内やネットの見える範囲での女性蔑視的な発言を批判するぐらいが精々だ。
社会的な運動に参加するような気概もない、自分は自分で人生に余裕がない。
だからせめて、女性には自分から好意は抱かないようにしようと、明確に考えないまでも、そういう心理状況だったんだと思う。
助力はできなくとも、せめて「自分に好かれる絶望」を与えることだけは避けたかった。
そういう人生を送ってると、「なんで彼女作らないの?」とか、「同性愛なの?」なんてのはさんざん聞かれた。
自分は加害者属性だからです、などと言えるワケもなく、ヘラヘラして誤魔化した。
女性に好意を示さないことがよほど奇異に見えるのかもしれないが、それは「自分に好かれる絶望」の可能性を否定する何の根拠でもなかった。
身体的な性被害にも遭ったけど、男が女に性被害だと訴えるなんて、「かわいそう」なので、あり得なかった。
その後、色々あって幸運にもある程度救われることにはなるんだが、それでも自分が先行して女性に好意を示すことは、今後一生無いと思う。
たとえ自分の10000倍女性を救って生きているであろう人間だって、時に「男」として一括りに罪を負わせられる。
「お前を責めているワケじゃない」なんて声には今更何も感じない。
そんなものより、今まで降り積もってきた色々な言葉が胸に重く残っている。
病気なのかもしれない。でもそんな病気みたいな人間が醸成される環境が確かにある。
それでも、それが本当に男尊女卑の撤廃の過程に必要なものなら、と思うところもあった。
ただ、このところ、似たような男性の苦しみが吐露されると、決まってぶつけられ支持される文句があって、どうにも耐えられなくなってきた。
というやつだ。
彼らこそ、選んで生まれたわけでもない男であるというだけで、人間である前に「男」として見られ、罪を負わせられてきたのに??
…何が言いたいのかわからなくなってきたけど、一個だけ。
属性全体への呪詛というものは当然、大半の罪もない人間にぶつかり傷付けることになる。
せめて、それぐらいは覚悟して投げかけるべきだと思う。
病気の発想
お見合いセッティング好きなお節介おばさんって男性の有害性、加害性についてまともに勉強したことあるんだろうか? 勉強したら女性をそんな危険な相手とくっつけるなんて考えられ...