すぐにって訳では無いので焦る必要は無いんだけど、女性はそろそろ「強者側になった時」の準備や心構えをしておいた方が良いと思う。
まず、いちオタクとして女性に謝りたい。ごめんなさい。現在のオタクの一部のミソジニー傾向は目に余る物が有ります。
そのオタクがどの目線でアドバイスとかほざいてんだ?って気持ちは良く分かるし正しい、のだけど、だからこそ、伝えなければならない事があるし、真剣に聞いて欲しい、僕達と同じ失敗をしない様に。
・・・と言うと美化しすぎかな、実際はむしろ「負け惜しみ」であり「負け犬の遠吠え」、「酸っぱい葡萄」だった。
要するに彼らは弱者だった(テクニカルタームとしての「弱者」ではなく、単純に社会が採用する基準において弱い者として)
私は彼らの女性蔑視には乗れなかったけど、「二次元に恋をする」彼らには興味を持った、それは彼らを弱者側に追い遣る異性愛の規範をひっくり返してしまうようなラディカルさを当時持っていた(と感じた)
現在のオタクの問題は、当時のノリを今も引っ張ってしまっている事にあると思う。
当時は「負け惜しみ」、「負け犬の遠吠え」、「酸っぱい葡萄」と嘲われて、無視された様な行いも、オタクに対する迫害の大部分が無くなった今では見逃されない。
オタク差別が有ったかどうかという議論に立ち入るつもりはないけど(それはどちらかと言うと「差別」の定義の話だから)、何かしら酷い目に遭っていたのは事実と言っていいと思う。
でも今は違う。蔑視や軽視等残っているものは有るとはいえ、もう十分に強者になってしまった(なお、これまでの話で分かる通り、ここでは「オタク」は男性オタクの事を指す、女性オタクは今も弱者であるため、ここでの話は当てはまらない)
オタクの失敗は弱者から強者に切り替わる時、自分ではまだ弱者のつもりでそれまで看過されていた(ように見える)行為をそのまま継続してしまった事にある。
いつか、女性差別が無くなったり、弱まった時、女性も同じ事に成る可能性がある。
現在、女性差別は間違いなく存在する。ジェンダーロールや経済格差、医学部入試の女性差別は酷いものだったし、夫婦別姓が未だに認められないのは本当に良く分からない。
ただ、永遠に続くものではない、というか、続いて欲しくないし続くべきではない。いつか女性差別が無くなる日が来ると信じたい。
その時、今までセーフだったものがアウトになる。ある日急にでは無く、徐々に、気付いたらそうなっている。
備えておいた方が良い。
とは言っても、大半の人はそこまで心配する必要はない、要するに差別的な発言や誹謗中傷をしなければ良い訳だ。
アドバイスとして、簡単な見分け方を伝授する。どういう言葉が「今セーフでも、強者になったらアウトになる」か。
見分け方は2つ。
1つは「その言葉を男性が言ってもセーフだと思うか」。現在の強者が言ってもセーフなら、将来的に強者になってもその発言はセーフだと言える。
もう1つは「男性と女性を入れ替えてもセーフだと思うか」。通常、単純に男性と女性を入れ替えてその是非を問うのはナンセンスだ。それは男女間に非対称性があるからで、非対称性ゆえに今はセーフになっている事がある。逆に言えば、非対称性が解消された際にアウトになる表現はそこである。
正直今時点でそのときのことを想像するのは難しいと思う。オタク達も出来ていなかったし、今も出来ていない人も多い。
想像以上に息苦しくなるだろうし、言えない事も増える(直近で分かりやすい例で言えば、トランス女性関連の話題では、近いものを既に感じているかもしれない)
でも、オタクと同じ轍は踏まない様、頑張って欲しい。まぁ、すぐにでは無いのだけど。