2018-01-08

ビットコインユースケース

ビットコインとは何か、という記事が注目を集め始めているが、もっぱらビットコイン投機性に対してのみ注目を集めていて、どういう実利があるのか・無いのかという話に踏み込んでいる記事が少なすぎると思う。

ビットコインが役に立つ状況と、その前提条件について、素人なりに思いつくところを書いてみる。

 

(1)海外への送金手段として

普通に銀行口座を使って高額のお金を送金しようとすると、それなりの手数料がかかる。安くても2%、5%以上取られるケースも多い。

これに対して、日本ビットコインを購入し、海外ビットコインを送り、送った先でビットコイン現金化すれば、銀行手数料を払うよりも安上がりになる可能性が高い。

 

但し、ここで問題は、送金元となる国でビットコインを売ってくれる人が居る事、そして送金先でビットコインを買ってくれる人が居ることだ。送金先があまりにも小国マイナー通貨だったりすると、上手くいかない可能性がある。

 

さてここで、海外送金について最も切実な需要がある国はどこかといえば中国である中国は、お金海外に送金したり持ち出したりすることに関して非常に厳しい規制がある。一方、中国からアメリカ日本に送金したいという需要は莫大にある。この問題に、ビットコインは風穴を開けている可能性がある。

   

ビットコインに関しては、中国の方が良くも悪くもずっと進んでいるし、現実問題として中国ではビットコインに切実な需要があるのだ。

 

ただし、これには前提条件がある。中国ビットコインを購入し、それを日本日本円に換金したい場合日本ビットコインを購入してくれる人が必要だ。ではどうやって日本でのビットコイン購入者を増やすか。ビットコインには現状、市場操作価格操作)に関する規制が無い。中華マネーをもってすれば、日本の小さなビットコイン市場操作することなど朝飯前だと思わないか

 

 

(2)タックス・ヘイブン代替手段として

ケイマン諸島パナマなどが、租税回避地として騒がれたのは去年の話だ。これに対して、各国の税務署が協力し合って対策を講じ始めている。つまり放置しておくと莫大な徴税を受ける可能性のある金持ち企業世界中ごろごろ居るという事だ。

それで、代わりになる新たな租税回避手段が、あれやこれや模索されているわけだが、そこでビットコインが注目を集めている可能性がある。ダメもとでビットコインを購入し、結果としてビットコインが無に帰したとしても、どうせ放置しておけば徴税されるお金だ。上手くいけば値上がり益を得られる可能性もある。最終的にはビットコインにも税務署の手が入るだろうが、ケイマン諸島パナマよりは後のことになるだろう。

 

 

(3)例えば麻薬販売代金の送金手段として

海外への送金の手数料が高かったり、色々な規制が入ったりする理由の一つは、それが犯罪によって得られたお金である可能性があるためだ。なので、ここには常に監視の目が光っている。これを免れる手段として、ビットコイン有効だ。今のところ。あとは説明する必要は無いね

 

 

上記の3つの例では、いずれも巨額のお金が動く。ビットコインバカげた高騰を説明するのには十分では無かろうか。

ビットコインは優れた技術かもしれないが、それが高騰している理由は、必ずしも褒められる理由では無い可能性があるということを認識してほしい。

 

一般市民が手を出すのは、十分な法整備が行われ、金融庁税務署公正取引委員会などの監視の目が光るようになってからでも遅くないよ。

 

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