30過ぎてから自分のセクシュアリティに迷いが生じるとは思わなかった。
これまでのおよそ30年間はずっとヘテロとして生きてきた。
ただし腐っていたので男女間の恋愛にはさほど興味がなかったし、あと女子校育ちなので女性の先輩にきゃあきゃあ言ったりきれいな同級生にひそかに憧れたりもしていた。
なんやかんやあって3年後には別れてしまったし今思い返しても稚拙な関係性しか築けなかったなと思うけれど、それでもその人のことは本気で好きだったと思う。
そのときは「この人とは恋愛がしたいわけじゃない、むしろ仕事で認められたい」と途中で気が付いて、それからは良いビジネスパートナーになった。
舞台で活躍する彼女はとにかく麗しく、一目見てすぐ好きになった。
といっても別に繋がりがあるわけではないしガチ恋でもなく、ふつうにいちファンとして彼女の活躍を見守っているに過ぎない。
彼女に対する感情は親心にも近く、とにかく幸せでいてほしいしそのためならなんだってしたい。
でも、彼女の一挙手一投足にきゃあきゃあ言ってかわいいかわいい連呼する自分は、もしかしたら女性とも恋愛ができるのかもなあと最近思う。
その着想を得てから色んな人で脳内シミュレーションをしてみたけれども、全然イケる。
好みのタイプはもちろんあるけれども、むしろ男性との恋愛関係よりしっくりくる気がする。
ただ気になるのは、「男性とは付き合ったことがあるが女性とは付き合ったことがない」という点だ。
もともと超がつく奥手かつ自分自身の恋愛にさほど興味がないから、ここ7年くらい男女問わず誰のことも新規で好きになっていないのだ(※推しを除く)。
特定の男性を好きになった経験はある一方で特定の女性を好きになったことが無いので、もしかしたらこれは女性芸能人のファンをやっていることで自分は女性もイケると錯覚しているだけなのではないかという疑念がぬぐいきれない。
まさか30を過ぎてこんな10代みたいなことで悩むとは思っていなかった。
どっちなんだ、わたし。
今のところ別に恋人が欲しいわけでもないし、そもそもカテゴライズをする必要性もないのだろうけれども、なんとなくモヤモヤしたものを抱えながら今日も生きている。
普通俳優って言葉は男性に対して使うもんだよ
腐ってた人間が拗らせて同性を好きにする事は結構ある