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先ずご投稿からはお母さまがどのような人柄であるのか、また離婚されたお父様(貴方の実の父ですね)がどのようなお人なのかが良く分かりません。
ですが、貴方の相談相手として登場してこない不在性から言って、お父様とは離婚後にあまり連絡を取っていらっしゃらない、
言ってしまえば頼りに出来ない相手であろうという仮定で話を進めます。
お母さまは貴方に、物質的な豊かさを与えたことで親の義務は十全に果たしているということを主張されたそうですが、これははっきり貴方に対して負い目を感じているからこそ出てくる言葉でしょう。
正確には貴方に対してではなく、前夫との結婚が失敗であったということに対する負い目でしょうがね。
前夫との破局についてどちらに大きな責任があるのかはわかりませんが、仮に前夫の男性が一方的に加害者であったとしても、そのような相手と婚姻してしまったというのはお母さまにとってはやはり過ちで負い目です。
その後お母さまは幸いなるかな、現在の旦那様と再婚をなさり、少なくとも今に至るまで十年程度は結婚生活を維持なさっていることになりますが、
やはり普通に考えて、過去の過ちを繰り返さないようにしよう、今度こそ上手くやっていこうと思っておられるのだろうと思います。
そのようにお母さまを等身大の一人の人間として捉えるのはその庇護下にある貴方には難しかろうとは思いますが、上述のような感情の動きは何一つ珍奇でもなければ歪んでもいませんよね?
で、お母さまがそのようにお考えだとしても、当然貴方のお考えとは全く違います。
貴方にしてみれば、生まれた時から父親がおらず、物心ついたころに家庭に他人が侵食してきて、自分とは立場の違う存在を妹であると考えなければならないという、
やるかたのない孤独を抱えさせられてしまった、ということになるのではなかろうかと憶測します。
簡単にまとめれば、お母さまにとって大過去の「離婚」は「過ち」であり過去の「再婚」は「挽回」なのですが、
貴方にとっては大過去の「離婚」は「前提」で過去の「再婚」は「裏切り」だと言えましょう。
この様に、一つの事柄も立場がたがえば文脈というのは変わるもので、親子として同じ体験を共有しているはずが考え方感じ方は真逆になってもしまいます。
貴方が己の生きづらさを「裏切り」に求めてそのことをお母さまに訴えても、
お母さまにとってはそれは「挽回」であるために、理解が得られない。ということになるのだと思います。
問題の眼目は以上の齟齬にあり、「貴方に物質的豊かさを与えたお母さまは親としての義務を果たしていると言えるや否や?」
などということは考えるに値しない問題と言えるでしょう。
ですからつまるところは「貴方の文脈に則って物事を考えて呉れないお母さまは親としての義務を果たしていると言えるか?」なのですが、
だってお母さまには今の夫と今の子供もいるのですからね。今の結婚生活を裏切りの所産だと捉えるのは難しいでしょう、
別に貴方と貴方以外を天秤にかけてそうするわけでもないでしょうが、どうしてもそうなってしまうのは否めないでしょうね。
私は貴方の他人なので、このように冷静に考えられるわけですが、貴方にとっては色々と難しいことでしょうね、幼いですし。
ですが、この様に問題を整理して見渡せば取りあえず今貴方の周りにいる誰かが悪いわけではないということだけは、泣く泣く理解できるのではないでしょうか?
こういった難しいことを体験として判っていくことが、結果として貴方を素敵な人間にしてくれるのではかろうかと私には思われます。
お家にとどまるのもいいでしょうし、早期に独り立ちするのもいいと思います。
上述のようなことを踏まえた上で、貴方の新しいお父様や妹さん、そしてお母さまのことを見てみてください。少し違った見方が出来るのではないでしょうか。