益々酷くなっている気がする。
二人のやり取りは、まあいい。
トガタが氷の魔女なんていないって言っていたのに、やっぱりいた展開。
もちろん、氷の魔女を名乗る何者かっていう可能性もあるけれども。
問題は、トガタの氷の魔女はいない発言はメタ的にみて何だったのかってことなんだよね。
『BLEACH』の「すんません、あれ嘘言いました 言うたほど長く伸びません 言うたほど迅く伸びません」発言とかが代表例だが。
「これはこうです。実はこうでした。と思ったけれども、やっぱりこうでした」なんて過去のやり取りや情報を茶番にしたり無意味にしたりして、のらりくらりやられるのは正直あんまり印象よくない。
だって、今後もそういうことやられる蓋然性が高いと思われ、受け手に冷めた目で見られるようになったら、物語作りにおいてはマイナスに働きやすくなる。
相変わらず口は悪いし、嫌いなものは嫌いなまま。
ただ、そんな自分自身や周りとの付き合い方の認識が少し変わったということか。
棘のある言葉も感謝の言葉も、南条のためになるか区別がつかなくて井戸アプリに入れていって、そうして出来た井戸アプリの水は白と黒のマーブル調で、それはそれで綺麗かもしれないという表現は上手いね。
悪意と善意に対して、安易な是非を求めない構成なのはよかったかと。
過去にすがろうとすればするほど、逆にミジメになったり新たな傷ができるという悪循環。
ただ、そんな主人公に同情する必要がない、させる気がしない描写が所々あるのがまたなんとも。
作中で何度も主人公がどうにかしようとすればどうにかなった事柄であることが提示されるのが余計に。
2ページ目あたりで「あ、これ絶対関係ない話だ」と思ったら案の定だった。
それはそれとして、今回のようなやり取りって好きなんだよね。