その時はそれなりに感銘を受けた気はしてて、
その後もたまにPVとか見たりしたときに少し思いを馳せたりして、
時間の経過とともに美化しすぎていたのかもしれない。
あと自分自身が変わったのもあると思う。
昔はものすごく自意識過剰で今思い返すと恥ずかしいようなことをいっぱいしていた(たぶん今もまだ完治はしてない)んだけど、
そういう気持ち悪い自意識にまみれたときだったから、これを悲恋と見て勝手に感動できていたんだろう。
さらに言えば、周りがみんないいと思っていたから、自分もこれには感動しないといけない、と思っていたのもあると思う
ともあれ、今回久しぶりに小説を通して秒速5センチメートルの世界に触れて、
こんなに気持ち悪い話だったかと、悪い意味でゾクゾクさせられた。
200ページ足らずでほんとよかった
借りた以上は読まないともったいないと思ったし
まず小説としてすごく読みづらい
改行少ないし
あといちいち心情描写しすぎ
新海誠自身があとがきで、映画と小説の違いは心情の描写だって書いてたけど、まさにそれ
映画であえて語られなかったところを一言一句説明するようなもんで、受けなかったギャグを自分で解説するのと同じで、情緒がない
逆に言えば映画のキャラの背景とか心情がきになる人にとっては、それなりに得るものがあると思う
小説としてじゃなく、映画の裏側の説明本って考えればまあそれなら・・・と思える部分は大きい
一章の桜花抄のこじらせた男視点は作者自身のキモい書き方がハマっていてうまく書けてたと思う
でもその作者のオタク的キモさが思いっきり出ちゃったのが、二章のコスモナウト以降の女性視点描写
すっごくヘタで気持ち悪い
そんでまたその女がことごとく、一章のこじらせた男(作者自身の投影?)と恋したりセックスしたりするのが、めちゃくちゃ生理的嫌悪感を催させる
ぼんやりしながらモテまくってセックスもしまくって仕事やめても3ヶ月でフリーのプログラマーとして食っていけてるっつうクズなのにデキる描写
クズなら心底クズにすればいいのに、中途半端に都合よく勝ち組要素入れられてるから、いちいち鼻につく
自意識過剰でこじらせてるところは同族嫌悪的なキモさもあったんだと今なら思うけど、
最後の最後でこじらせた自分の自業自得だって悟る部分があるけど、全然足りない
もっと罰を与えて欲しい
俺にとって秒速5センチメートルは映画だけ
小説はない