2016-03-03

ウツの時の頭の中会議

 普通、誰かと何かしゃべる時は頭の中で考えつつ発言して、相手の言うことを聞いて、自分の言いたいことが伝わっているか確認しつつ、その辺を修正して発言を続けるものだと思うけれど(今までは出来ていた)、ここ最近それがうまくできない。

 しゃべっている時は思考が停止しているし、思考していると言葉が出にくい。同じように人の言うことを聞いていると考えをまとめることが出来ない。

 今まで、

 

 しゃべる(考える)→聞く(考える)→以下繰り返し

 

 の2テンポで出来ていたことが、

 

 考える→しゃべる→聞く→考える→まとめる→以下繰り返し

 

 の5テンポかかっている。コレはまずい。しか相手普通にしゃべっているから、こちらがまとめている間にさら話題を進めてしまったら考えやまとめが追いつかない。

 今までなかったのに、どもってしまうことも出てきた。

 さらに悪いのがウツの時は考え方、これを仮に『頭の中会議』と呼ぼう。がまともな会議にならない。

 頭の中会議議事進行とまとめを言う『議長』一人、議員10名で成り立っている感じだ。議員10人じゃ意見割れたらどうするんだ? その時は議長がまとめてしまう。そんな感じなので、別に偶数でもかまわない。そんなアバウトな会議

 普通精神状態の時は議員はそれぞれ個性を持ち、役割果たしている。そんなに難しい役割ではない。たとえば『喜び』とか『恐怖』とか『損得』『怒り』『悲しみ』みたいなものだ。ちょっと特殊なところでは『主観』と『客観』がいる。

 議員たちはその時々に応じて派閥をくみ、自分意見を出してくる。役割放棄して別の役割になるやつもいる。

 そうやってごちゃごちゃとしているところを素早くまとめて意見にするのが議長役割だ。

 ところがウツの時はこの状況が一変する。議員属性がついてしまうのだ。

 ネガティブポジティブだ。

 これは特定議院に着く属性ではなく、誰にでも発生する属性のようだ。

 そして、ネガティブ属性のついた議員たちはとにかく悪くなることばかりを言う。

 たとえば、朝ご飯を食べずに仕事に行って、10時過ぎくらいにおなかが減ってきたとする。

 すると頭の中会議では『ご飯(軽食)を食べるかどうか』が議題に上がる。まぁこれは普通だろう。

 普通は「おなかがすいたんだから食べよう」とか「勤務時間内に口にするのはどうか」とか「いや、上司に断り入れて食べようぜ」とか多種多様意見が出るが、ウツの時は、

「おなかがすくのはご飯を食べてこなかった私が悪い」「勤務時間だというのに何というバカ」「上司に言ったら怒られるに決まってるだろ」というネガティブ意見が一瞬にしてあふれかえる

 会議にならない。まさに一瞬でそれだけのネガティブ意見が頭の中にわき出る。

 そうして、「ご飯を食べないバカな私は、食べようと思うこと自体が間違っている」という結論議長が下すのだ。

 ポジティブ議員はどうした?

 ポジティブ意見を持つ議員もいるにはいる。でも、数で言えば二人ほど。重度のウツの人から観れば2割もポジティブ意見があるんなら上出来じゃないかと思うかもしれないが、それは人それぞれなので。

 そのポジティブ議員は確かに「ご飯を食べないと体が保たない」と言っている。しかし残り8人が一斉に、大音量ネガティブ意見を連発するので議長確認できない。議事録には残っているので、後から見直せば分かる程度(思い出すとそう言うやり方もあったなぁ、となる感じだ)。

 結局、議長もこれ以上は議事進行は出来ない、と議場閉鎖をしてしまい、思考は中断される。

 

 これが「ご飯を食べるかどうか」という一人だけの問題なら、後からゆっくり考えればすむ話だが、誰かと話している時もこの状況なのが辛い。

 しか最初に書いたように、その『頭の中会議自体も会話をしながらする、と言うことが出来ず、合間合間ですることになっているので、無駄時間をかけながら、ネガティブ意見連続で心の中に浮かび上がっている状態になっている。

 それを必死で打ち消しながら次の話題に進もうとするが、それも会話相手にはすでに終わっていることだったり、またこちらも相手の様子を見て『頭の中会議』が「ほら、相手はお前に落胆している」とかネガティブな印象を出してくる。

 

 文章に起こすと本当にバカなことを考えているなぁ、と思うが、そういう思考回路なのだから仕方がない。

 仕方がないのだが、今日も私の『頭の中会議』ではネガティブ議員8人が議長に訳の分からない理屈で詰め寄っている。

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