オタサーの姫、逆ハーレムの姫、野郎だらけのラボの姫は下手すると卒業式にぼっちになるよ、という教訓を含んだ思い出話です。
私の行ってた大学院は内部進学者と外部進学者が半々くらいで、外部進学者は大学院で新しく知り合いや友人を作る必要がありました。
また、女子が三割未満だったので、内部進学生は作らない子がほとんどですが簡単に逆ハーレムが形成できました。
姫はフリルだらけのピンクの服が見苦しくなくて、しかも服に着られないくらい、細くて派手で女らしい女の子でした。
それだけなら「スタイルいいねー、かわいいねー」で済んだのですが、彼女は同じ院の女子に嫌われていました。
というのも姫は逆ハーを作るのが大好きで、マウンティングもすごかったからです。
そして着てる服は男受けしか考えていませんでした。
しかも、大学院の外でマウンティングできるから、逆ハーレムを作りたいからという理由で進学したことを、暗に匂わせる発言を結構していました。
私の院には恋愛に潔癖な子も多かったので、嫌われて当然です。
他にも逆ハーを形成したがる外部進学生はいるにはいたのですが、姫はマウンティングもすごかったので特に嫌われていました。
一緒に飲み会に参加したこともありました。
一緒に遊んだこともありました。
しかし、
・男ではないので軽視されること
・姫は典型的なモテカワファッションで私はそこまでかわいくないサブカル女子だったので、引き立て役にもアクセサリーにもならないと邪険にされている
ということに気づきました。
そして就活が始まると同時に、私は彼女と距離を置くようになりました。
姫と再会したのは院の卒業式でした。
私は同級生の女の子や先生方と写真を撮っていましたが、偶然再会した姫はぼっちでした。
「久しぶり、修了おめでとう。元気にしてた?」と私は挨拶しましたが、彼女は開口一番「誰も友達いないから写真撮ってもつまらない」と言いました。
私は「あの逆ハー構成員はどうしたんだ?」と思いつつ、「でも◯◯くんとかとは仲良いじゃん?」と聞きました。
すると姫は「男の子はいざとなったら昔からの友人を優先するから」と悲しげに答えました。
逆ハー構成員たちは実はほとんど内部生で、昔からの友人である内部生同士で盛り上がっていたのです。
「ラボの先輩方や先生方は?」と聞けば、「何回も先輩や先生と写真は撮れない」と答えました。
そこで私は何をトチ狂ったか「昔一緒に遊んだし、私と写真撮ろうよ」と言いました。
たぶん姫のプライドはズタボロだったでしょう。
姫は「(増田さんのこと嫌っていたから)いまさらご厚意に預かれない」「余裕のある増田さんと撮ると余計に寂しくなる」と寂しく笑い、私が引き止めてもどこかに去って行きました。
女の敵は女です。
意図的な逆ハー形成もマウンティングも、敵意をむき出しにすることの一例です。
上記の姫もそうでしたが、オタサーの姫、逆ハーレムの姫は同性への敵意を露骨に出す人が多いです。
普通の女の子だったのに偶然野郎だらけのラボの姫になった人たちの中にも、感覚が麻痺して敵意むき出しになる人がいます。
そういう人たちはたぶん意図的にがんばらないと、同期の女友達がいなくなり、卒業式にぼっちになりかねません。
オタサーの姫、逆ハーレムの姫、野郎だらけのラボの姫になるのもいいですが、敵意を隠して女の同級生は大事にすることも必要です。
あ、そうか。
最後の1行だけ読んだが、そう。
卒業式一日のために毎日嫌いな奴といっしょにいろというのは無理がある