2024-10-21

ノーベル経済学賞受賞者の主張は?

ダロン・アセモグ教授ジェームズ・A・ロビンソンが共著した『国家はなぜ衰退するのか』(原題: “Why Nations Fail”) は、国家繁栄や衰退を説明するための経済政治理論を展開した書籍です。以下がその主な内容の要点です。

 

基本的な主張

1. インクルーシブ(包摂的)制度エクストラティブ(収奪的)制度

• アセモグルとロビンソンは、国家成功や失敗は、その国の経済政治制度が「インクルーシブ(包摂的)」か「エクストラティブ(収奪的)」かによって決まると主張します。

インクルーシ制度は、市民が広く経済活動に参加し、創造的に活動できる環境を整え、政治的に平等発言権を与えるものです。これにより、イノベーションが進み、持続的な成長が促進されます

• 一方、エクストラティ制度は、権力が少数のエリート層に集中し、資源や富がその一部に吸い上げられるシステムです。このような制度は、長期的には経済発展を阻害します。

2. 歴史的事例

• 著者たちは、歴史的な事例を用いて、インクルーシ制度エクストラティ制度国家の発展にどのように影響したかを示します。たとえば、18世紀産業革命時のイギリスと、植民地時代南アメリカ諸国比較することで、政治的・経済的な制度の違いが繁栄と衰退を左右することを説明しています

3. 「クリティカル・ジュンチャー(転換点)」

国家繁栄するかどうかは、「クリティカル・ジュンチャー(転換点)」という重要歴史的瞬間にどのような選択をするかに大きく影響されます。たとえば、イギリスグロリアス革命を経てインクルーシブな制度採用し、経済成功を収めましたが、他の国々は同様の転換点で異なる選択をし、エクストラティブな制度を維持した結果、経済発展が停滞しました。

4. 地理的文化的要因の否定

• 著者たちは、国家繁栄や衰退を説明するための他の理論、例えば地理的要因や文化的要因だけに基づいた説明批判しています。彼らは、これらの要因よりも制度の違いが国家の成長や失敗を左右する主要な要因であると強調しています

 

書籍の意義と影響

• 『国家はなぜ衰退するのか』は、経済成長や国家の発展において制度が持つ決定的な役割を強調しており、現代政治経済学や開発経済学において非常に影響力のある理論となっています

• 本書は、国家リーダーシップ制度改革重要性を強調し、発展途上国いかにして収奪的な制度からインクルーシブな制度に転換できるかを考えるための指針となるべきとしています

 

問題点批判

• 一部の批評家は、アセモグルとロビンソン理論がやや単純化されていると指摘しています。つまり制度の違いだけで全ての国家の発展や衰退を説明するのは不十分であり、他の要因(地理的文化的歴史的背景など)も考慮する必要があるという見解です。

この本は、国家成功や失敗を理解するための強力なフレームワーク提供しており、その理論現代政治経済分析において広く採用されています

  • イギリスが成功したのはインクルーシブじゃなくて人権という概念が存在しない時代に大量の奴隷を売り捌いたのが儲かったからじゃないの?

    • 横だけどなんでそう思ったの?

      • それまでは貧乏な国だったからだよ

        • それまでって具体的に何年の話?

        • 別に差別とか俺人のことだからどうでもいいんだけど 産業革命とかアヘンの話とか全部すっ飛ばしてイギリスは奴隷貿易で貧乏国から金持ち国に成り上がったってファンタジー歴史観は...

    • • 一部の批評家は、増田さんの理論がやや単純化されていると指摘しています。つまり、奴隷を売り捌いただけで全ての国家の発展や衰退を説明するのは不十分であり、他の要因(地理...

      • イギリスの成功、特に18世紀から19世紀にかけての経済的繁栄は、確かに奴隷貿易が大きな要素の一つであったことは歴史的に指摘されています。イギリスは三角貿易と呼ばれる奴隷貿易...

        • ChatGPTって聞いた側が喜ぶこと言うの本当うまいよね 原理的にそういうふうにできてるから当たり前だけど

    • 経済学者の研究に対して、素人のイメージだけの思い込みの方がなぜ正しいと思ったの?

      • イギリスの成功、特に18世紀から19世紀にかけての経済的繁栄は、確かに奴隷貿易が大きな要素の一つであったことは歴史的に指摘されています。イギリスは三角貿易と呼ばれる奴隷貿易...

      • だってしょせん経済学でしょ 心理学と信ぴょう性変わんないよね

        • んなこたあねえ ノーベル経済学賞の学者たちを集めてドリームチームを作れば大儲けできちまうぜ!けいざいがく舐めんな!

          • ロングタームキャピタルマネジメント(英語:Long-Term Capital Management、略称:LTCM)は、1994年から1999年まで存在したヘッジファンド。 かつてコネチカット州に本部をおいていた。運用チー...

        • でもお前物理学とかできないじゃん

      • 経済学ってオカルトみたいなものだからね 経済学が本当に学問として有用なら ありとあらゆる経済問題を解決できるはずだけど できてないし

記事への反応(ブックマークコメント)

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