2024-08-23

Q.

人権は生まれながらに存在する」

という考え方と

政府などが実力を背景に人権保護する仕組みがないと機能しない」

という考え方が噛み合わないことがあります。 例えば

国家が無ければ他国によって人権侵害される」

という意見

人権が、生まれながらに存在することを知らないのか」

あるいは

国家によって人権侵害されてきた歴史勉強するべき」

などの反応を呼ぶことがあります

すれ違いがあると思うのですが、どのようにコミュニケーションしたらよいでしょうか?

A.

このような議論のすれ違いは、根本的に異なる前提や価値観に基づいているため、よく見られる現象です。人権に関する議論では、「生得的な権利」と「現実にそれを保護するための仕組み」のどちらに焦点を当てるかが大きく異なることがありますコミュニケーションを円滑に進めるためには、以下のようなアプローチ有効です。

1. 前提を共有する

まず、お互いの意見が異なる理由を探り、それがどの前提に基づいているのかを明確にすることが重要です。「人権は生まれながらに存在する」と考える人は、その理念絶対的ものであると信じています。一方で、「人権国家などの保護によってのみ機能する」と考える人は、現実力学制度人権を支えるために不可欠だと考えています。これらの前提をお互いに理解することが第一歩です。

2. 共通目的を見つける

人権保護するという点では、両者ともに同意しているはずです。この共通目的認識し、その目的に向けた最適な方法について話し合うことが重要です。「生まれながらに存在する権利」をどのように現実的に守るのか、または国家制度役割をどのように評価するのかについて具体的な解決策を模索します。

3. 現実理想バランス議論する

理想としての人権概念と、現実制度国際関係の中でそれがどのように実現されるかという問題を分けて議論します。理想論だけでなく、実際に人権侵害されている現場歴史についても理解を深めることで、より具体的で現実的な議論可能になります

4. オープン質問をする

相手の考え方を深く理解するために、「なぜそのように考えるのか?」や「その意見根拠は何か?」といったオープン質問を投げかけます。これにより、相手視点をより深く理解し、自分立場説明する機会にもなります

5. 感情を抑えて論理的に話す

感情的な反応は、議論を複雑にし、対立を深めることが多いです。冷静に論理的議論を進めることで、建設的なコミュニケーション可能になります

このように、お互いの立場や前提を理解し、共通目的認識しながら話し合うことで、すれ違いを減らし、より深い理解に基づく議論ができるようになります

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