2022-02-22

嗜好品ファン』と向き合わず嗜好品』と向き合いたいと思った話

賑やかな場で賑やかな人たちがショットで煽るアルコール

私はテキーラにそのようなイメージを持っていた。

2年ほど前、近年のウイスキー高騰についていけず、自宅で様々な蒸留酒を試し始めた。

その中で少しお高いテキーラ(一本3.5k〜10kくらい)に手を出し、イメージを改めるに至った。

一口テキーラといえど多種多様であり、奥が深く、ウイスキーブランデーと同じゆっくり飲める味わい深い蒸留酒だと知った。

それから定期的にボトルを買い自宅で飲むようになった。

職場人間に「どのような酒を好んで飲む?」と聞かれ、テキーラ名前自然と挙げた時は、自分はこのお酒のことを好きになったのだなと感じた。

***

いつものように通販で買ったテキーラが届いた。段ボールを開くと折り込みチラシが入っていた。

通販で使っている酒屋がテキーライベントに協賛しているそうだ。

イベント名前マルガリータの日

ググってみると、下記のようなことが書かれていた。

テキーラの上質なイメージを、文化的場所から発信しま

マルガリータ」は世界で最も愛されているクラシックカクテルの一つであり、メキシコが誇る世界的なお酒テキーラ使用する代表的カクテルでもあります

そのマルガリータを皆で楽しみ、祝うべく特別な日として、アメリカで毎年2月22日National Margaritadayとして定められ、2018年より日本でも同日を「マルガリータの日」に制定しました。

運営しているのはJUASTという会社だった。

これまたググる

日本におけるテキーラを中心としたメキシカスピリッツの「正しい知識の普及」や「業界の発展」を目指すプロモーションユニット

家の外には私がかつて持っていたテキーライメージ払拭しようと奮闘して団体があることをここで知った。

こんなご時世だ。イベントへの参加はかなり悩んだが、感染対策を徹底していると書かれていたのでチケットを購入することにした。

イベントは14時スタートだった。

開幕直後だと混雑も考えられたので、少し時間をズラして15時前に到着した。

会場はわが目を疑うほど混雑していた。

満員電車とまでは言わないが、年末デパ地下コミケ3日目くらい混んでいた。

そこではマスクを外し、手渡された酒を一気に煽る人々が散見された。

一瞬呆気に取られたあと、ここには居たくないなと考え、踵を返した。

一杯も飲むことはなかったが、チケット代5000円を惜しむ余裕はなかった。

良し悪しで語れる話ではないのでそこをどうこういうつもりはない。繁盛していて何よりだ。

ただ、普及や発展を目指す団体が開催したイベントで、苦手意識を抱いていた絵図を目の当たりにしてしまたことがショックだった。

これが目指す姿なのであれば、今後近づくことは決してない。

私はこれからテキーラを飲み続けるだろう。

しかイベントに参加することも、人から好きな酒を聞かれ「テキーラ」と答えることも、きっともうない。

***

悲しい出来事だったが、テキーラは素晴らしいお酒だと思います

ブルーアガベ100%使用したテキーラストレートで何種類か飲んでいただければ、一人で飲む酒も好きなタイプの酒飲みのQOLが少し上がるのではないでしょうか。

私と、私の好きな嗜好品だけで完結するので、過度に周りを気にせず楽しんでいきたいものです。

嗜好品ファンと向き合うな、嗜好品と向き合え。

  • 酒や嗜好品に限らず大体なんでもそうだけど、そのものは好きでも纏わりついてるファンが不愉快なことって多いよな

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