2022-01-26

昔の知人が女になっていた

というタイトルだけで内容が要約されてしまったので、これで終わりでもいいのだが、せっかくなのでもう少し書いてみる。

ただ、当事者にとってのアウティング(=バラし)になるリスクを踏まえ、可能な限りボカして書くので予めご容赦を。

その人と最後に会ったのが20年も前なので、まさしく昔も昔の知り合い。

いわば出向先で知り合った仕事づきあいしかないのだが、とにかく仕事熱心で、自分がこの会社を支えているんだという、自信と自負に溢れていた。

新婚ホヤホヤで、奥さんと「子供どうしようかー」みたいな話をしていたっけ。

その実力で以て、業界でも少なから活躍するだろうなーと当時は思っていた。

それが自分社会人生活20年目ということからか、最近になって当時のことがふと気になり、あの人、今どこで活躍しているのかなーと思って、名前画像でググってみた。

程なく見覚えのある顔が、きれいなメイクと手入れの行き届いたロン毛に、柔らかそうなゆったりしたカットソーとともにヒットした。

名前は、読みはほぼ一緒の漢字違いっぽくなっていた。

ついでに現在の音声も聴く機会があって、「あーそういうことなんだ」と把握。

もちろん女性というジェンダーで生きる手段も色々あるようで、つまり全員が全員、手術して戸籍を変えて…というわけではなく、実際某東大教授のような「女装男子」もいる。

ただどんな形であれ、男性から女性ジェンダーを変えた=トランスジェンダーなのはほぼ確実だと思う。

ちなみにトランスジェンダーとして生きるきっかけは、いわゆる「性別違和」というやつだそうで、これはもうシスジェンダー人間には想像を絶するほど苦しいと聞く。

トランスとして生き方を変える前はもちろん、体に大変な負荷と社会適応の苦労の末、望みのジェンダーを手に入れた後でさえ、自殺する者が少なからずいるらしい。

いわゆる「その立場になってみないと絶対にわからないこと」だらけの世界であることは間違いない。

なので、ただのシス男性しかない自分がなにか軽々しく言えた話じゃないのは百も承知だが、

「それもまた人生だよな」

と、この件については不思議と納得していたり。

普通の枠に当てはまらない人間別にそんな珍しいことじゃないし、「自分普通のはずなのに」とわけもわからず苦しむのと、

普通ではない」ことに自覚的に苦しむのでは、たとえ同じように死にたくなる苦しみだとしても、恐らく後者のほうがQOLはマシだろうから

それに、普通の人とは世界の見え方が違うことが、何かマイナスじゃないことをもたらす可能性もあると思うし。

どこで足がつくかわからないこともあり、かつ書き方一つで炎上しそうな話題だと思い、なかなかリアルでは話せなかったので、ここに書き置いていく。

  • ひとつだけ言っておきたい。 ガチのガチで苦しんでる人は「子供どうしようかー」なんて話はしないと思う

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