2022-01-04

神奈川で落とし物をしたら警察に届けてはいけない

本人の元に戻ってこなくなってしまうから

これは何年か前の私の実体験だ。

私は当時、神奈川実家からとある大学に通う学生だった。

その大学では学生ごとに学生証とは違うカードが渡されていた。

身バレを防ぎたいのでボカさせてもらうが、図書室の利用カードだったりPCIDだったり、購買のポイントカードだったりを思い浮かべて欲しい。

とある連休中に私はそのカードを落としてしまった。

カードを落とした私は警察に連絡を取り、「これこういう物をなくしました」と伝えた。

私はマーキング代わりにそのカードシールを貼っていた。

身バレを防ぎたいのでコレもぼかすが、スポーツチームのロゴだったりアイドル顔写真だったりを想像して欲しい。

数日して、私のカードが見つかったという電話が入った。

私が事前に伝えていた通りのシールも貼ってあったし、落とした時期も私が事前に伝えたとおりなので、まず間違いないとのことだ。

だが、電話の主はそのあと「では、カードの番号を教えて下さい」と伝えてきた。

え?待ってくれよ。

「某大学の、変なステッカーが貼られたカードで、最近ソレを落としましたと言われ、まさにドンピシャのものが見つかった」

ここまで状況証拠が揃っていてまだ本人確認が済んでないと言うのだ。

警察おざなりな態度で「分からないなら学校確認してくださいよ」と言ってきた。

仕方ないので学校に落とし物をしたことを話すと「いや、学生番号とかで管理してないから。分からんわ。再発行の書類書いて1000円くれたら再発行するから書いて」と帰ってきた。

1000円と言えばバイト代時間分だ。

警察に最終確認をして5分で終われば時給12000円じゃんと私は最後確認警察に取ることにして少し待ってもらった。

結果は言うまでもない。

警察は「番号が言えないなら本人とは断定できない。無理だ」の一点張りである

5分ほど押し引きがあったが警察は「番号が言えないと渡せない。そう決まっている」と譲らない。

私は諦めて1000円払うことにした。

警察との交渉は時給0円の喧嘩で終わってしまった。

神奈川で落とし物をしたら警察に渡してはいけない。

彼らはそれを決して返そうとしないから。

あとあと考えてみればそれは公務員的な処世術として完璧に近い。

落とし物を探すことを受け付けなければ怠慢となるが、もし曖昧情報で渡していると難癖をつけられれば問題になるという矛盾を見事に解決している。

預かるだけ預かっておいて、難癖をつけて本人には決して返さず、そうして期限切れを理由に捨ててしまえばいい。

賢い。

神奈川治安の悪さを私はよく知っている。

夜中に国道を走るバイクの音で何度目を覚ましたことか。

どんなに聞き慣れても子守唄の代わりにはならないあの騒音、そして時折聞こえる極めて民度の低い叫び声。

神奈川において県民を守るためには警察は強くあらねばならない。

強く、強くあろうとした結果として、人の心を捨てる必要があったのだ。

お疲れ様であります(`・ω・´)ゞ

なお、この話はフィクションです。

ここまで読んでしまった人は「意外なオチに感動した」とでもコメントしておいてください。

きっと風俗を期待した人がガッカリして次の犠牲者に同じ思いをさせまいと「最高のラストだった」とコメントすることでしょう。

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