言い換えると、無理やり終わらせる物語が嫌い。
例えば恋愛ものなら、二人が相思相愛になったり実際に付き合い始める描写があるより、例えば数年後に運命的な再会を果たすシーンで終わってしまうような感じのほうが、その後に自分の中で妄想がはかどって楽しいしワクワクする。
そういうのも一つの素敵な読後感だと思う。
それよりも、例えば再会後に無理やり時間を進めてヒロインが歳をとって死ぬ直前のシーンで愛する子供たちに囲まれて幸せだったよみたいな終わり方のほうが気持ち悪い。
いいって。そんなに無理やり終わらせなくても。
だけど、過去わたしが言うような終わり方をした作品というのは、大抵評価が低い。
皆が口を揃えて「結末を書け!」みたいな感じになってる。
そういえば最近はエヴァが話題だけど、劇場版は見てないから知らないけどTV版の最終回はわたしは割と好意的だった。
あの拍手のシーンがよかったという意味ではなくて、クライマックスに近い状態からその後の解釈を見る側にゆだねたんだなって思えたので、結末が語られなかったことに対しては特に不満がなかった。
なんなら一応の終わりという形を求められた結果にあのシーンがねじ込まれたのであれば、作者は辛いだろうなくらいに思っていた。
この辺は、当時の漫画とかで風呂敷広げるだけ広げて収集がつかなくなって夢オチみたいなパターンを多く経験してたからある程度慣れてたのかもしれない。
でも、そしたら案の定「結末を見せろ!」って大騒ぎ。
あの日からずっと本当の結末を見せろ!って言われ続けてきたわけでしょ。それがファンのやることなのかな?とは思うよね。
だって、それって作者の考える結末じゃなくて、俺が納得する結末を見せろ!ってことだもんね。
出されたものを全て受け入れて好意的に解釈するように努力するのが本当のファンだと思います。わたしはね。
大体にして、人生がいつもドラマティックではないように、一番ドラマティックだった部分だけ楽しめばいいでしょという考え。
若かりし頃に盛り上がった恋人同士が歳をとって冷めきった話なんて聞きたくないのと同じ。
最近の作者は風呂敷も広げすぎずにしっかりと終わらせてくるのですごいなーと思う反面、余韻に浸れる時間が短いし、結末が決定づけられてしまうことで妄想が付け入る余地がない。
「ああだったらよかったのにね」とか話さないわけじゃないけど、決定している結末があるのとないのとじゃ盛り上がり方が全然変わってくる。
文学作品なんかだと本当になんの説明もなくいきなり終わったりして、蛇足みたいな続編も出さずに全てその後の物語を読者に委ねてくれるようなのが割とあって楽しい。
商業作品だからマジョリティに合わせるのは仕方ないかなとは思うけど、そう考えるとこれぞ最高の読後感!っていうのが最近はあまりないなって思う。
尻のことをケツって呼ぶのは食べたものの通り道の最後だからなんだね
「「君の名前は!?」」
リドルストーリーってやつだな。 想像する余地のあるリドルストーリーは俺も好きだけど、 あまりにも意味不明な終わり方するのは苦手だ。
下人の行方は、マジで誰も全然知らない。
これちょっといい
尻松