2020-09-28

バイト日記

 公共料金の払込をする前に、ポイントカードに多額のチャージをするお客様今日は沢山いらした。ポイントを欲しがるわりには皆様、レシートいくらポイントが貯まったのか、確認はしないんだよなぁ。

公共料金ポイントつかないです。

 その類いのお客様の中で、公共料金の払込用紙二枚を出してからレジディスプレイに「ポイントカードでお支払い出来ない払込用紙があります」的な注意書きが出たのに、ちゃんと見ずにOKボタンを押しちゃって、それから支払いの直前にポイントカードに多額のチャージを行った人がいた。

 私も今日初めて知ったのだが、公共料金の支払いでポイントカードでは払えないやつがお会計に混ざっている場合、その払込をまずキャンセル操作をして、ポイントカードで払える分だけ払ってもらい、それから取り消した払込用紙をまたスキャンして現金で払ってもらわなければならなかった。払込用紙が二枚あるので、取り違えてしまったらどうしようと、ハラハラした。

 こういうパターンって、お客様がお財布に余裕がない場合ポイントカードチャージした金を返せと怒り出すことが多い。だが、一度ポイントカードチャージしたお金は返せないのだ。お客様側の不注意なのに、大抵店員のせいにされてしぬほど詰られる。

 だが、本件のお客様は、ポイントカードで支払えないと知るや、

「じゃあ現金で」

 と、あっさりお財布から諭吉を一枚取り出して支払ってくれた。お財布の中にお札がギッチリ詰まっているのが見えた。すごい。ともあれお金持ちなお客様で運が良かった……。払込金額ジャストしか持って来ていない人だったら、大変なことになるところだった。

 Aさんがそのお金持ちなお客様を何度か見たことがあるといっていた。お金持ちなお客様は、以前はもっと夜遅くに来店することが多くて、今日もそうだったが、常に子供を一人連れている。午前三時過ぎにも、ああして派手な格好で、元気一杯跳ね回る子供を連れてコンビニに買い物に来るって一体どういう生活をしているのか? もしやあの子供は虐待されているのでは? と、Aさんは心配していたらしいが、子供はいつも何時も元気で屈託ない様子なので虐待されているのとは違うのかな? とAさんは思い、不思議だけどその子供の心配をするのはやめた、という。

 Aさんが、

「あのお客さん何で夜中の一時とか三時とかに子連れなんですかね?」

 って言うので、

仕事帰りじゃない?」

 と答えたら、

まさかぁ、そんな仕事がありますか」

 なんてAさんは言う。

仕事じゃなければ、ただの暇潰し?」

 と私は言ってお茶を濁したけど、十中八九お客様風俗嬢だろう。……という発想が、Aさんには全くないということに、ジェネレーションギャップを感じてしまう。年齢が一回り違うと、夜の世界というものにこんなにも接点がなくなってしまうのか。

 Aさんは、バイト仲間のとある女性背中タトゥーガッツリ入れていることにも、「あの人一体何者!?」などと驚いていた。その女性は私と同年代なので、そこんところをAさんに解説しておいた。

「私くらいの歳の女にはそう珍しくもないよー。安く彫ってくれる彫り師が昔はあちこちにいたし。大抵学生時代キャバとかでバイトしてさ、店の他の女の子が入れてるの見て私も~って入れるんだよ。でもタトゥーって悪そうに見えるけど、タトゥー入れるってことはキャバよりディープ風俗はやってないっていう証拠だと思う」

 Aさんはドン引きしていた。

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