2019-12-19

就職した

ミラクルのような出来事といえばそうだし、選ばなかったのもある。

選べるような状況ではなかった。だけどできたのは奇跡のようなことだったり、いろんな縁だったり、自分現実的に見たからだったりする。

就職が決まった瞬間、ふっと心が楽になった。

何年も毎日どうやって死ぬかを考えていたのに、楽になった。

ニートが起こした凶悪事件ニュースを見る親を見て、慌ててチャンネルを変える必要がなくなった。

その晩胃が痛くなって吐くこともなくなった。

とてもホワイト会社就職できたとは思わない。給料も高くない。

でも身体を崩すようなこともないし、決まりにうるさいわけでもない。

生きることに困らない程度には貰えている。

時間業務はほぼ無いと思うが、一日がとにかく忙しい。

でも、楽しいと思う。

それはフリーターニート生活を長く味わったからこそ分かる快感だ。

この先に自分に任せてもらえる仕事がある。

それを思うと、楽しくなった。

思えばバイトに任せてもらえる仕事なんて殆ど無くて、楽しさなんて感じたことが無かった。

それが正社員になった瞬間に、色んなことが変わりだす。

ずっと就職するのが怖かった。

就職氷河期ではないが、高校の時にリーマンショックで進学をあきらめたクラスメイトを見たり、2010年には就職できない主人公ドラマフリーター、家を買う。」が放送されたり、2011年震災の年に就職活動をした大卒でもない自分は、百社エントリー普通世代で色んなことを見た。

それが嫌で嫌で、仕方なかった。辛くて、しんどくて。お祈りが怖くて。

実際震災メンタル的にも良くなかったんだと思う。精神的に弱かった。

周りにも就職をしないで卒業する子が多かった。そこに流されることで、楽な道を行った。

数年後から就職率が上がりだしたが、そこにも乗れなかった。自分より若い子たちに混ざれないと決めつけていたのかもしれない。

後悔ばかりしていた。死にたくて死にたくて。

でも就職した瞬間に世界が明るく見えた。もうボーナスを貰える自分よりできない正社員を羨まなくていいのだ。

新卒の子たちよりも、就職意味理解して、やる気があるかもしれない。

頑張る気概は他の人達よりも強い。

から企業の皆さん、積極的フリーターや切羽つまってるニートを救ってやってください。

意外と働き手になるから。優しく受け入れてやってくれませんか。

絶対人は殺さない、犯罪は起こさないと思っていたけど、それでも自分が同じようになるのが怖かった。

そんなやつが今、会社に求められている働き手になっている。

人はギリギリの線をずっと歩いている。道を踏み外すのは簡単で、戻るのは大変だけど、絶対戻れないわけではない。

問題だと叫ぶよりも、希望を見せてほしい。

絶望の中に光が見えたとき、人はそれを掴もうと必死にもがくのだ。

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