女性でまぁ、典型的な毒女なんだけど仕事はピカイチに出来て。俺もこの業界長いけど「なんでそんな発想が出来るわけ?」ってアイデアをいつも出す人だった。
そんで無類のゲーム好きだった。
部署が変わって、スマホのRPGゲームを始めて、職場でそのゲームをやっている人達のグループLINEに参加したらメンバーの一人が元上司だった。
立場的に気は使ったけど、LINE上では至って普通のゲームオタクって感じで、いつもきゃっきゃしてた。
正直まだ信じられない。だってグループLINE開いたら、昨晩のタイムスタンプで彼女のメッセージがある。
(私はもっぱらROM専)、なんなら今もLINEを開けば彼女のトーク履歴が山のように出てくる。
亡くなったって話を聞いた後、グループLINE上から急遽友達追加して「○○さーん」とだけ、送ってみた。
そんな彼女にメッセージを送っても、もう二度と既読になる事は無い。
「あ、あれ。面倒だからただ既読スルーしてるだけですよね?。今日はもう寝たんでしょ? 明日朝になれば既読つくよね?」って正直今も思ってる。
あの可愛いアイコンが謎のURLを貼りつけてきたり、スタンプを貼りつけてくる事はもうないんだ。
「抜けたー(クリアしたの意)」って言葉が非常に印象的だったが、そんな言葉ももう聞くことはない。
ああ。人が死ぬってこういう事なんだな。次があるかも次があるかも、ってずっと思ってきたけど。
その次はある日突然寸断される。この年になって初めて知った。 そしてそれが死ぬ事なんだと思った。
30数年生きてきて、人の死をここまで身近に感じたのは初めてかもしれない。
父親が脳の病気で死にかけた事があったが、それよりも近くに死を感じている。
つらつらっと書きなぐるとこんな状況。
同じグループライン上で「重大発表」とか「悲報」なんてスタンプ使って、他人の死を伝えるのはどうなんだと。
もうちょっとさ。「すごく言いにくいことなんですが・・・」みたいな入り方とか。枕詞はいくらでもあっただろ。なんでこんな時にあんなチープなスタンプなんだよ。
なんつーか、小学生が「○○くんと○○ちゃんが遊んでましたー。ひゅーひゅー。報告報告ー」って冷やかしで言うのと大して変わんない。
その重大発表と悲報スタンプは、他人の死を伝える為に使うスタンプじゃない。
何か書いていてだんだん悲しくなってきた。
でも、正直彼女に感情移入していても何か自分の人生が進展する訳ではないので、会社のメンバーには「悲しいよね」って言いつつ、仕事をこなす事にする。
まぁ、1週間もしたら忘れるだろ。
今までありがとうございました。
何に関しても他人をコンテンツ扱いするような場面を目の当たりにすると釈然としないですね。特に死なら尚更。元上司さんのお悔やみ申し上げます。