電撃文庫で「幼馴染が絶対に負けないラブコメ」が重版となり、このラノ1位の大人気作「りゅうおうのおしごと」では典型的負けヒロイン味がある空銀子が大勝利を手にしたことなど、幼馴染ヒロインに復権の気配が出てきたことに界隈がざわついたことは記憶に新しいところですが、馴染みスト的には幼馴染ヒロインは言うほど負けていないのだということを強く訴えたいと思います。
少し前の漫画でも「政宗くんのリベンジ」では幼馴染が最終回の1話手前まで負けヒロインムーブかましながらも最終回で逆転サヨナラを決めましたし、絶賛クライマックスに突入している「五等分の花嫁」と「ぼくたちは勉強ができない」でも幼馴染枠ヒロインが結ばれるだろう雰囲気を醸し出しています。いうほど負けてはいないのです。
それなのに実態としてあまり多いとまで……まあミーツヒロインと比べてしまえば少なからず負けてはいますが、例えばセクシー系年上ヒロインみたいな話題に上げることすらされないような本物に比べれば、そこまでというほどではないのに負けヒロインの印象が染み付いてしまっているのは、こうすれば勝っていたのにというifが容易に想像できてしまい、それ故に話題に上げやすいからだと思っています。今でいうと武元うるかちゃんが典型的ですね。まあうるかは勝ちそうですが。
なお中学生からの付き合いは幼馴染なのかどうかという議論もありますが、個人的には義務教育までで馴染み具合が高ければ幼馴染でいいのかなと思ってます。異端派ですね。
たまに今の関係を壊したくないから~とか言ってるから幼馴染好きじゃないとかいう人いますけど、経験上そういう幼馴染はそんなにいないしその上でそういう幼馴染ほど勝つ幼馴染だと思います。
負ける幼馴染は好きな気持ちに気づかなくて気づいたときには手遅れだったパターンですね。気づかなかったのは気づいたのが遅かったから仕方がないってなりますけど、告白していればよかったのほうは単純に後味悪いから作者的にもやりたくないんじゃないかと思います。勝手な推測です。
幼馴染ヒロインの魅力といえばまずギャップですよね。知っていた、知っている姿と今の姿のギャップが王道パターンです。
大きく分けると5つあって、
1つ目は再会したヒロインが昔とぜんぜん違う見た目になりながらも、ふとしたときに昔と同じところを見つけて幼馴染であったことを実感するパターン。
2つ目は再会したヒロインと昔と変わらないような様子で接していながらも、ところどころで成長したところを見つけてしまって変わったことを実感するパターン。
3つ目はいつも一緒にいてなんでも分かっているつもりでいながら、急に知っている彼女と違うところを見てしまい動揺するパターン。
4つ目は疎遠になっていた幼馴染となにかの拍子に再び交流することになり、昔の仕草を見つけて再び関わり始めるパターン。
5つ目は何でもわかり合っている幼馴染同士がイチャイチャしているパターン。
見て分かる通り5つ目を除けば全部ギャップ萌えなんですね。古今東西ラブコメといえばギャップ萌えなので当たり前といえば当たり前なんですが、日常の象徴としての幼馴染もやっぱギャップなんですよ。昔からの繋がりだけではヒロインレースに勝てません。ドラマが必要なのです。
5つ目は単体ヒロインでしかやらないから例外です。これは強すぎてヒロインレースになりません。
ネタバレ注意。 Ri-fi この増田はネタバレを含んでいるので注意。/「馴染みスト」は、幼なじみの「負ける美学」に愛を感じている派も多いと思っている。あと「絶対に負けない~」...