2018-07-05

10最後の日

今日わたしの長いようで短かった人生に一区切りがつく。わたし明日、正確には今日の夜中には、誕生日を迎えてハタチになる。こんな子供みたいなハタチがいていいのかなあって思うんだけれど、なってしまものはなってしまうので、良しとすることにする。

わたし人生はそんなにドラマチックではなくて、多分さほど苦労することもなく他人から見たら順風満帆みたいな道のりだったけど、それでもなんだかちょっとだけ感慨深い。

中学生の頃、ハタチになったわたしもっと大人だと思っていた。今では恥ずかしい話だけど、あの頃はよく、未来自分に宛てて手紙を書いていた。時々そういうものを読み返してみると、全然変わっていなかったり、少しだけ成長していたり、考え方が変わっていたりして、面白かった。でもやっぱり、何回読んでもわたしはあの頃のわたしが望んでいた風には上手に大人になれなかったなと思う。わたしはあの頃何だかとても生き辛くて、だから未来わたしに色んなことを託して生きていたのかなと考えている。もう覚えていないのだけど。今あの頃の自分に会いに行けたら、未来貴方はちっとも大人になれなかったけど、それでもちゃんと生きているか大丈夫だよって伝えてあげられるのになぁ。

高校生の時は、色んなことがあった。好きな人と非常に面倒くさい恋愛をしたり、一生やることもなかったような部活をやったり、色んな人に出会ったりした。その度に自分ちょっと嫌いになって、反対に好きになることもあって、何だか毎日がころころころころ変わっていくような、不安定だけどその分刺激的で退屈しない日々を過ごしていたように思う。わたしはこの頃にどうやったら上手に生きられるのかとか、楽に生きられるのかとかいうことを学んだ。それまで過ごしてきた仄暗い人生の成果だった。随分と生きやすくなって、上手に呼吸ができるようになった。同時にわたしの思い描いていた大人からは遠ざかっていったようにも思う。けど、そんなものはさっさと捨ててやれば良かったのだ。だって今こうして、のうのうと生きているから。理想未来なんて、わたしには必要なかった。

あぁ、それから夢があった。ずっと。それでその夢は今も変わらない。職業とかそういうことではない。具体的に叶う瞬間があるわけでもない。強いていうなら、今のこの一瞬一瞬でさえ、わたしの夢だったのかもしれない。

子供の頃の夢は大人になったら忘れちゃう、なんていうけど、わたしはまともな大人になり損ねたのでしっかりと覚えている。これからだって忘れないし、これからもそのために生きていくつもりだ。

もうハタチへのカウントダウンが秒刻みで始まっていて、あと10なんとか時間後には、わたしはそうなる。法律上の立派な成人になるわけだ。年金書類も来て、わたしは本当に20歳になるのだなぁと実感する。

今日大学で、課題もたまっていて、昨日米を炊くのを忘れたから今炊き上がるのを待っていて、冷蔵庫には豆腐サラダしかなくって、ベーコンエッグ食べたかったのにって昨日の自分ちょっと恨んで、朝から暑くって、今日は雨で、東京今日も昨日とほとんど変わらない数の人間によって回っていて、たぶんその先もいつもと何一つ変わらない生活が待っていて、それでわたし10代の自分にお別れをしないといけない。

長い間どうもありがとう。ずっと一緒にいてくれてありがとう。ここまでわたしを連れて来てくれてありがとうわたしはまだまだ子供だけど、周りから見たらきっともう大人から、そろそろもう少しだけ大人になろうかなって思います。よく覚えていないことも沢山あって、きっともうすぐ、もっと沢山のことを忘れてしまうから、今の気持ちを書き残しておきます

今日も1日がんばろうね。

それで明日は、お誕生日おめでとう。

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