もう時代遅れな感もあるが、「幸色のワンルーム」の実写化が炎上していた際、こんなツイートがあった。
魔法使いの嫁といい幸色ワンルームといい不幸な境遇の子供(何故か女の子ばかり)が搾取される話が量産されてて気色悪い
一番不気味なのはほんわかラブストーリーみたいになってるとこだよ
全然ほんわかしてないから!!
成人男性が素面で未成年の女の子口説いてるの怖いよ!ホラーだよ!— るき (@mumuri7575) 2018年3月21日
「幸色のワンルーム」とかいう漫画聞いてまず思い出したのは、新潟少女監禁事件だな。あれから10年以上経っても(ご丁寧に「少女」限定で)自分こそが「やさしいお兄さん」という唯一絶対的な庇護者になれる…みたいな男たちの妄想が後を絶たないのは、性教育・人権教育の失敗としか言いようがない。— ライジ (@lije_bailey) 2018年3月22日
一つ目のツイートは「幸色のワンルーム」を少女が搾取される物語としてとらえている。
二つ目のツイートは「幸色のワンルーム」について男の妄想と関連づけてとらえている。
こういうツイートを真に受けるならば、「なるほど、幸色のワンルームは男性の少女を搾取したいという妄想が悪い形で描かれているがゆえに批判されているのか」ということになる。
ただ、実際に「幸色のワンルーム」が男性向けの作品かというと怪しい。
「このマンガがすごい!」の2018年版のランキングにおいて「幸色のワンルーム」はオンナ編で29位を記録しており、女性向けと考えたほうが自然そうだ。
(もちろん、商業誌の、回答者が特定層に限られたアンケートをどれくらい信用していいかは疑問だが)
少なくとも、この作品が男性向けであることを積極的に支持する理由はない。
「幸色のワンルーム」は悪いことを考える男性にとって都合のいい世界が、女性向けに受ける形で描かれているから危険だ、という論理展開はわかる。
危険だから規制すべきと言っていいかはわからないが、そういう可能性は否定できない。
実在の事件を想起させる、という話もまた、別の問題として理解できる。
しかし、「幸色のワンルーム」について男性の欲望や妄想が反映された世界を描いている、と考えることに対しては疑問がある。
誘拐犯の男性にとって都合のいい世界が描かれている物語があったとして、それが男性の欲望を反映して描かれた物語とは限らない。
そもそも「魔女集会で会いましょう」とかは不幸な境遇の男の子が搾取される話の好例だと思うのだが、そういうものが上のようなツイートをする人たちには見えていないのだろうか。
あれに対する反発への反論として、「私たちは自己投影をしたいわけではない」というものがあった。
「幸色のワンルーム」について男性の欲望を見出す向きに対して「私たちは自己投影をしたいわけではない」とか「そもそもあの作品は俺たちの欲望を代弁するものではない」とか、そういうことを言いたい気持ちになった。
「恋は雨上がりのように」をおっさんの欲望だとか言ってる人は多くて笑ったな。
うさぎドロップも男の欲望なんだろうか
ヒナまつりは男の欲望!
恋雨もうさドロも好きだったんだけど…私はやっぱオッサンだったんだ…
魔法使いの嫁もワンルームも陰キャ女さんがちやほやされる女向け作品だよ 雨上がりはおっさんの妄想 気持ち悪い
死ね
とりあえず作品を読んでみて、なんで炎上してるか自分も分からなかったので調べて増田に書いたんですが、 朝霞市の事件を連想させるようなセンセーショナルな発表のされ方だったの...