浮気が発覚したのは別れてから一月くらい経ってのことで、元カノとの共通の友人と飲んでいたら、酒の勢いで急にそのことを言われてびっくりした。今もまだこのことについて元カノには問いただしていない。
一番残念だったのは、別れ方自体は円満な感じで終わって、喧嘩別れではなかったにもかかわらず、心の奥底では他の男とヤっていた事実を隠していたというのが辛かった。仲良く友達でいましょうねみたいな感じで別れたのだが、嘘をつかれていたようだった。
ただ、自分はこの結末になってしまったことにはなんの違和感も持っていない。ここだけだと元カノが一方的に悪いという感じになってしまうが、そもそも浮気されたのは自分のセックスが下手だったのが最大の原因だと思っている。最初の頃はうまくいっていたのに、ある事件を機に、挿入の際に勃たなくなってしまうようになった。
その事件とは、中絶である。ある日の行為でゴムが外れてしまっていたことにお互い気づくことができず、中でゴムに出したつもりが避妊できていなかった。元カノは自分のせいでもあるといってくれて、産婦人科に通ってくれてノルレボなどを試したものの、結局ダメで、中絶手術(早い段階で行うことができたので母体への負担が少ない方法を選択できた)に応じてくれた。今現在も元カノの体に後遺症はほとんど何も残っておらず、ずっと打ち込んでいたスポーツを今も頑張っている。
自分が謝るたびにお互いのせいだと言ってくれた元カノには感謝しかない。だが、それ以来挿入のタイミングで必ず萎えてしまうようになってしまった。自分自身も元カノに許されて過去を払拭できていたつもりだったが、全くできていなかった。そうしたこともあり、元カノに対して申し訳なく思いながら二人で過ごす日々が続いた。日々の些細な行動で自分の後ろめたさが出てしまっていた。元カノはそうした自分を見てイライラするようになり、喧嘩することが増えた。彼女が打ち込んでいたスポーツの方でも調子が上がっていなかったようで、自分と一緒にそのスポーツをすることが以前から度々あったが、それをしているときにも何度か怒られてしまった。そんなに申し訳なさそうにするなと。その度になんとかしなくてはと思っていたものの、改善することが最後までできなかった。段々と、最初の頃彼女に対してむけていた純粋な好意はいつしか自分をなんとか許してもらおうという気持ちに変わり、ますます噛み合わなくなっていった。そして現在、冒頭に書いた状況に至っている。
なので、彼女が他の男のもとで幸せになろうとする努力をしていることは何も不思議ではないのだ。自分が彼女をすぐに解放してやれなかったことが、一番の原因である。思えば彼女がついていたその嘘さえも、自分への最後の配慮だったのかもしれない。
このまま彼女には幸せになっていってほしい。結婚して、今度こそ子供をもうけて、家族を築き、ゆっくりと老いていって、最後は幸せな顔で逝ってほしい。
その人生の傍らで、自分は一人で死んでいくのだ。永遠に許されることのない罪悪感を抱えながら、誰かに許されようとしながらも、何も成し得ずに死んでいくのだ。当然だ。
途中から飛ばしたけど自己陶酔うざい お前は結局自分のことばっか考えてて それが周囲にとっては超うざいんだよ そんだけ