増田や2chやTwitterにはバズ狙いの胡散臭い体験談・目撃談が語られる物だが、このエントリは本物だ。信じてほしい。
僕は本来不可視である天使の翼が見れる能力が備わってる(天使は普段人に扮していて一般人には区別がつかない)のだが、マクドに行った時に翼が生えてる女子高生に会った。
その女子高生は他の女子高生(普通の人間だった)たち数人と話し合ってた。
翼は低級から最上級までに品質が別れていて、環境が良くないとされる東京ではまず低級しか見掛けない。自分の地域でも上級をたまに見掛ける程度である。
しかしその翼は最上級だった。僕は思わず唾を飲み、その女子高生に話し掛けた。
「天使さんですか?」
その瞬間、僕と女子高生以外の時が止まった。
「あんたねー……そういう話をする時は、もうちょっと周りに配慮しなさいよ」
「すいません……つい。最上級の翼は珍しくて……」
流石にそう言われた時は僕も少しイラっと来た。
これでも目には自信がある方なのだ。天使の翼検定では一級も取っている。
「いや、どう見ても最上級でしょう」
そう答えると女子高生は呆れた様に指パッチンをして……近くにいたオッサンをハエに変化させた。
「どう?これでわかったでしょう?」
天使は人智を超えた力を持ち、脅威的な再生力・記憶の操作・主観的な時間操作(1秒を1年に感じさせたり)はできる。
しかし天使にもできないことがある。それは"運命"自体への操作と、生物の性質の操作……つまりは、別の生物に変化させることである。
「君も言葉遣いには気を付けなさいよね」
そう、彼女は神様だった。神は女子高生に扮してこの現代社会を見て回っているのだ。
そして翼は最上級なんてものじゃない……僕の眼が最上級より上のものを知らないが為にわからなかったのだが、
我々如きがランク付けすることも許されないほどのレベルのものだったのだ。
僕は今まで、時間の流れを主観的に遅らせて擬似的に止まっている様に見せているのだと思っていた。
が、それは間違いだった。彼女は実際にこの世界の時を止めていた。確か昨日の16時24分くらいの出来事だったと思う。
「うわあ誰そいつ?」