フラれて丁度1ヶ月。
出会いは2年前。大学のサークル関係で知り合った。好みドストライク。見た目もそうだけど、頭いいし、話してるときの仕草とかドキッとした。後に付き合うことになった時には回りの連中にブスだのB専だの色々言われたけど俺は可愛いと思った。
知り合ったとはいっても話す機会はほとんど無く、大勢いる飲み会で話した程度。会えば挨拶はするぐらいだった。
数ヵ月後には全く会えなくなって、ただの昔知り合った人の1人になっていった。
彼女はサークル界隈では有名だった。優秀な成績の話はすぐに届いてきた。時々考えることがあっても行動はしなかった。
けれども、1年ほど前にふと思いが強くなってしまって衝動に任せて食事に誘ってしまった。
「久しぶり、よかったらご飯に行かない?」てな感じで。
奥手な自分には考えられない行動だった。
返事はOK
歓喜した
浮かれてご飯に行った。その手のデート至難のサイトを読んで挑んだ。
それから1ヶ月ほど忙しくて何も出来なかった。そしたら向こうから連絡が来た。
「映画を見に行きたい」
完全に有頂天。忙しくて時期にこれを原動力に乗り気って、いざ映画へ。
今思えばこの時に押せば余裕で行けたんだろう。けどそれから5回ほどデートした。水族館にプラネタリウムに公園に。週に1回会えた。毎回告白しようとしては尻込みしていた。
ようやく告白した。喉はからから、何て言ったかも覚えていない。ありきたりな言葉だったと思う。た言うか言えていたかも分からない。
返事はyes
この上ないほどに嬉しかった。
他のことも上手くいっていたのもあって、すべてに満たされた感覚になった。幸せすぎて何かを失うことが怖いくらいに。
キスはしていない。キスしたい。でもできない。告白の時と同じように何回もデートを重ねたあとようやくキスしたいと言った。
返事は別れてください
気が動転した。頭が追い付かなかった。
動揺しながら別れたくないことを告げる。効果はない。ごめんなさいの一点張りだった。諦めた。なんで別れたいのかだけギリギリ聞けた。好きじゃなくなっちゃったらしい。
普通だった。
それから2週間ほどはしんどかった。もやもやして胸が苦しくて、病気での体調不良と何ら変わりのない具合の悪さだった。
出た答えは、緊張していたこと。フラレるのが怖くて、嫌われるのが怖くてずっとビクビクしていた気がする。
失恋の相談をした人には、時間が解決してくれる、次の恋愛をがんばろうと励まされる。
まだ時間は解決してくれていない。彼女は別れ際に爪が綺麗だねと言ってきた。呪いだ。爪を切る度に思い出してしまう。
今はただただ辛い