2016-04-22

本当にレールを外れたが運よく戻ってこれた話

私はまちがいなく人生のレールから一度外れた人間だ。

一浪の末東京国立大学入学したまでは良かったが、そこからダメだった。統合失調症発症したのだ。

『首を切れ』という幻聴ガンガン頭に響く中での勉強結構無理があった。病院に通い薬を飲みながら大学生活を送り、6年かかって卒業した。

卒業後はそのまま東京一人暮らしは続けられないと判断し、実家に帰り小さな地元企業就職した。しかし、薬のおかげで幻聴はだいたい治まっていたが、うつ病のようになる陰性症状が強く出てしまい、1ヶ月ももたずに会社を辞めた。

それから約2年、ひたすら寝て過ごした。起きていると体がだるく、心は重く、絶望しかしなかったので病院に通う以外はとにかく寝ていた。この先どうなるかなんて考える余裕はなかった。

しかし、2年のうちに陰性症状もだいぶ治まってきて、パートに出るだけの気力が湧いてきた。週3回のパートから始めて、2年弱。フルタイムでも働けそうなくらいに回復したので、正社員の職に転職した。

その頃には、正直調子に乗っていた。もう統合失調症は治った!なのになんでまだ薬を飲み続けなければならないんだ!そう思い、勝手断薬してしまった。統合失調症は治ったかのように見えても再発率が非常に高く、それを防止するために薬を飲み続けなければならない病気だ。それを知識としては知ってたのに、わかっていなかった。結果、自殺未遂を起こし精神病院入院会社自己都合で退職した。この時点で30歳。退院し、精神障害者手帳をとったが再就職先はなかなか決まらず、どうして人生こうなったのか、それを考え続ける日々が続いた。

そんな悩みをSNS投稿したところ、大学時代の先輩が手を差し伸べてくれた。そして久々に会いましょうとの話になり、お付き合いを始めることになって、結婚した。今では専業主婦である

もし夫がいなければ、あのまま老いた両親の元で働くこともろくにできずに歳をとり、生活保護になっていたかもしれない。そんな外れたレールから、持病持ちの専業主婦という(たぶん)普通生活に戻ってこれた。

自分特別運が良かっただけだ、本当にそうとしか思えない。全てはたまたま大学で夫に出会えた、この一点だけである。夫には、どれだけ感謝を尽くしても尽くし足りない。

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