2014-08-31

ソシャゲ下請けするということ

嬉しそうにソシャゲ下請けされる会社さんが後を絶たないので以下に現実を記載。仕事受ける前によーく考えよう!

売上と利益計算してみよう!

 ちょっとブラック企業香りしますが、以下の体制を仮定します。

 ソシャゲ作って運営しようと思うと、スマホアプリに2名(一人は顧客クレームバグFIX作業、一人はイベント等の改造/開発ね!)、サーバー側に2名(一人は同じくバグFIX、一人はイベント等の改造/開発ね!)、音楽効果音1名、グラフィックに1名、全体のディレクタ1名、プロデューサ広報担当で1名の体制で、開発1年、リリース後に開発費もろもろ回収に1年以下がノルマという事を仮定します。なお、開発している時だけ、スマホアプリに1名、サーバー側に1名ですみます。なお、運用中のお客様サポートスタッフみんなでやります!笑

 一人100万円/1ヶ月を人件費とすると、開発1年なら、6 x 100万 x 12ヶ月=7,200万円が開発費用です。で、1年で回収しようとすると月600万の利益必要です。でも、うまく運営イベント企画、アップデート追加頻繁にやる等)しないとお客逃げちゃうので、8x100万=800万円の運営時の人件費用がずっと必要です。また、サーバーだっているので、仮にサーバー代を500万円/月とします。

 1年後に、開発費をすべて取り返し、運用中に利益0円となる限界の売上を計算すると、上の諸々の金額から、1,900万円/月の売上を最低1年間続ける必要があります。これは年商2億2,800万円となります。つまり、これを割り込むと、誰かが飯を食えなくなります

ここに注文側が乗っかってくると

 当然注文側の人件費もペイできないといけません。何だかんだで、注文側ディレクタ1名及び、注文側プロデューサ1名が必要になります。彼らの人件費用は開発中も運用中も変わらず2人月なので、200万円/月となります。つまり下請け含めて関係者みんながトントンになるには、合計2,100万円/月の売上で、年商2億5,200万円となります

売上2,100万円/月のソシャゲは?

 そのものズバリ公開情報なんてこの世に無いので、他の会社の業績から妄想膨らませてみます。ここに、観察対象として最適なものを探していたら、大変興味深いソシャゲ会社e-Dragon Powerという会社があります。ここはホームページ見ると1本しかソシャゲ出してません。で、こちらはユニデングループ(http://www.uniden.co.jp/company/group.html)ですので、ユニデン側のを見ると、グループ会社ゲーム事業やってるのはe-dragonpower社だけでしょうから(多分)、結論としてゲーム事業セグメントの売上情報平成27年3月期第1四半期の決算)はそのままe-dragonpowerソシャゲ1本の売上と仮定しちゃいます。で、具体的に1ヶ月あたりに直すと、Android+iphoneで、約3,000万円/月の売上のようです。この会社タイトル製品を使ってAppDB - iPhoneゲームアプリのランキングデータベースで当時の順位検索すると、だいたいiphoneトップセールスランキング200位以内のようです。

 つまり、先の計算と照らしあわせると、関係者みんながちゃんと生きていけるソシャゲである為にはiphoneトップセールスランキングの200位には最低でも入って欲しいという事になります

結論

 下請けしようとしているあなた担当製品が、iphoneトップセールスランキング200位に1年間入れる自信が無いと、壮絶なブラック企業人生が待っている事になります

まとめ

 ソシャゲ下請け仕事もらってくる前に、ゲームの実力(見込み)と、自分人生をよーく考えてみてね!じゃね!

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