2013-05-01

起業と企画の規模とベンチャーキャピタル投資について

 自分のことだと勘違いした人に変な恨みを買うのもいやなので増田に書きます。これを読んで自分のことと勘違いするような人はネットでの発言力もあるだろうからなんか怖えーし(笑)。あくまで一般論ですよ、一般論。特定の誰かのことじゃないです。

 さて。

 コンシューマー向けのサービスとかコンテンツの分野で起業する人ってよくいるじゃないですか。よくはいいかもしれないけどネットでは目立つ。少し前ならWebサービスとか、最近ならアプリとか。

 でも、まぁダメだろうなーって人がほとんどなわけです。黎明期はとっくに終わっていて大企業同士がガチバトルを繰り広げているところに、なんの経験も実績もない素人が突っ込んでってるみたいな。そもそものアイディアがありきたりで、しかもうまくいかないことがすでに証明されてるってなパターンも多いし。

 もちろん、全部が全部ダメってわけじゃないですよ。特定分野で実績のある人がネットを使ってどうたらこうたらとか、立ち上がりつつある有望分野にネットでも有名な○○さんが挑戦とか。

 でも、その企画って、会社を作るほどの規模ですか?

 コンシューマー向けのサービスコンテンツがどういう結果に終わるかってのは、やっぱり千差万別なわけです。どのレベルをもって「成功」と見なすかってのも人それぞれで、サラリーマン副業なら月数万円でも大成功だし、個人事業なら月数10万円でも悪くはない。表現欲を満たすための遊びや社会貢献目的なら、収支マイナスでも成功と言えなくもないでしょう。

 でも、会社を作って専業で生活していこうとなると、相当にハードルが上がりますよね。東京に住みながらまともなコンシューマー向けサービスとかを企画できるだけの文化的な生活を送ろうと思ったら、最低でも月平均4~50万円はかかるんじゃないかなー。それを×人数分。諸費用を考えると利益率にもよるけど月1~200万円×人数分くらいの売上が必要になるわけです。

 しかベンチャーキャピタルなんかから投資を受けてたりすると、初動が悪くても見切りをつけて別の企画をやるってわけにもいかないわけでしょ?投資を受けるにあたって相当に見込みが高いとかプレゼンしちゃってる手前。

 でも、コンシューマー向け製品の企画を仕事にしている人なら納得できると思うけど、初動の悪かった製品に後から金とか手間をかけても、やっぱりどうにもならないことが多いんですよね。クオリティ的な部分で問題がないとすれば、企画≒仮説が間違ってる可能性が高いってことだし。

 それでも投資を受けた手前やめることができないとすれば、たぶんそれは相当に辛い。傍から見てても、優秀だったはずの人が起業なんかしちゃったばっかりにたぶんもうどうにもならないだろう企画に何年も縛り付けられていて、「もったいないなー」って感じになってることが少なくないし。

 結局、コンシューマー向けのサービスとかコンテンツをやりたいと思うなら、そういうビジネスをやってる企業の企画職に就くのが一番なんですよね。そういう企業ではある程度の失敗は織り込まれているから、明らかな過失があったり故意に間違ったやり方をしていない限り直接的な責任を問われることはないし、企画の初動が悪ければ見切りをつけて、また別の企画に挑戦することもできるし。

 だから、優秀な若者には、10年前のITバブルWeb 2.0バブルのころみたいなこと言ってる金融屋とかに踊らされたりせず、それなりの企業の企画職を目指して欲しいなーと思います起業なんて別に年取ってからでもできるし、製品企画のスキルは実地で経験しないと身につかないしね。

 一方で、すでにまぁリビングデッドみたいになっちゃってる人たちはもうしょうがないですよね。それぞれの人生の選択の結果だし、各自頑張ればいいと思います。ただ、可能であれば、どこでどう失敗して、どういう風に後悔しているかを、匿名でも良いので語ってもらえるとうれしいなーと思ったりはします。

 まぁなかなか匿名でも、自分が失敗したとは認めにくいとは思いますけどね。

 こちらからは以上です。

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