名前を隠して楽しく日記。
町長は「明らかに私が加害者であるとの前提で書かれた文章です」とコメントしているが、明らかにそのようには読めない。
上野千鶴子が批判しているのは「草津町長の性加害」そのものではなく「事実を究明するまえに告発者をリコールしたこと」である。
フェミニスト批判に対して、この手の数学的な議論を思わせるような文言の齟齬をとらえて反論する(以下、疑似数学論法と略す)のは、無理がある。
確かに、草津町長の上野千鶴子氏に対する「明らかに私が加害者であるとの前提」という批判は、文脈を考慮せずに文言を機械的に解釈するならば、正確ではないだろう。しかし、新井氏の告発は当初から極めて信憑性が低く(ttps://togetter.com/li/1973629)、かつ、告発が仮に事実ならば刑事事件として処理すべき所、上野氏が議会に調査委員会の立ち上げを要求するのは極めて非合理であった。この非合理性を説明する上野氏の動機の推定として、「明らかに私が加害者であるとの前提」と表現するのはおかしなことではない。
前述の疑似数学論法を当てはめると、何でも否定できてしまう。例えば、件の投稿者は次のように主張している。
しかしセカンドレイプとは一般に、「レイプなどの性的暴行を受けた者に対して、第三者が、性被害の苦痛を思い出させるような言葉を投げたり、被害を受けた原因の一端が被害者自身にもあったというような中傷めいた発言をしたりして、精神的な苦痛を与えること」(ttps://www.weblio.jp/content/%E3%82%BB%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%97)である。しかし、新井氏はそもそも性的暴行を受けていないし、「事実を究明するまえに告発者をリコールしたこと」は、「性被害の苦痛を思い出させるような言葉を投げたり、被害を受けた原因の一端が被害者自身にもあったというような中傷」でもない。