2020-07-16

推してたアイドルが活休した、虚無

好きなアイドルグループが活休を発表した。

ショックを受けた人は大勢いるだろうし、自分もその一人だった。

このグループにハマって、私は初めてアイドル推しができた。きっかけは好きなバンドとの対バンライブである。当初は名前が聞いたことある程度の認識で、予習程度に楽曲を聴いていた。メンバーはみんな可愛くて、この時点で既にちょっと惹かれていたと思う。ライブ直前には、推しも決まりかけていた。

当日、ライブがあまりにも良すぎて終演後そのまま物販列に並び、推しチェキを1枚購入した。

初めてのチェキ体験は中々衝撃的だった。

歌手サイン会には参加したことがあったので、そのようなもの想像していた。しかし、自分の順番が来ていざ対面した推し想像の百倍は近距離で、かわいくて、フレンドリーだった。あと体感めっちゃ話せる。

近すぎて思わず「え、近……」と本人の前で言ってしまったし、何を言っていいかからなくてとりあえず「めっちゃ好きです」と指でハート作ったら「これで撮ろうよ!」と言ってくれて、指ハートを真似してくれた。

たくさん話しかけてくれたし、対バン相手目当てで来てハマった旨を伝えると、バンドのことを褒めてくれた。もちろん、このような対応アイドルにとって至極当たり前のことだとは思うが、慣れてない私はまんまと手中にハマってしまった。

正直、前の人の番が終わったときに「おいで!」と言われたところで、既に好きになってたと思う。

推しのことはだいぶ好きになってしまったので、早くまたライブに行きたいと思ってた。ペンラ振って推しからレスが欲しい。しかし、例のコロナによって機会は根こそぎ奪われてしまった。

自粛間中ネットサイン会YouTubeでの動画投稿が行われ、あまり寂しくはなかった。イベントが無くなるのは悲しかったが、YouTube動画はたくさん投稿されていたし、推し毎日SNS更新してくれていた。楽しかった。

活休に至るまでの事の発端は、あるメンバーの脱退だった。

ある日突然、運営ツイートで脱退の発表をした。何の前触れもなく、その日付であるメンバーグループから離れることを突きつけられたのだ。

脱退の理由は、当たり障りのないことが述べられていた。

何か問題が起きなければこのようなことにならないだろうということは、アイドルオタク初心者自分でも察した。

元々、事あるごとに話題になることが多いグループだった。これまでにも脱退した人がいるし、その対応について物議を呼んでいたのも見かけたことがある。

脱退の決定的な原因は何だったのか、様々な憶測が飛び交った。一方で他のメンバーは脱退が円満ものであることを示すように、脱退した子に対して好意的ツイートをしていた。

なので、私も推しや他の子がそういうなら、まあそういうことなのかな程度に思っていた。

思っていたら、数日を経て脱退したメンバーが脱退に関して暴露するような行動を取った。それに対して現メンバー、それも推し我慢しきれずに反応してしまい、そこから地獄のような事態に発展した。

終いにはネット上で有名なだけの全くの部外者が登場し、このグループファンに関わらず野次馬も急激に増え、真実を話すように求める声がたくさん見かけられた。

辛かった。

メンバー同士の対立も、暴露話とやらの内容の酷さも、何が真実なのか分からない部分も、全部嫌だった。今回の件で傷ついた人もたくさんたくさんいるだろうし、脱退した子も、現メンバー達も、きっと傷ついている。

ネット情報に踊らされてはいけないというツイートも何度か見かけた。その通りだと思う。

真実が何か、誰を信じるべきなのか、躍起になったところで拾い上げた一部の情報が本当のことだと限らないはずである

ただ、今まで積み上げてきたものが、この一件でぶち壊されてしまうのがひたすらに悲しかった。

騒動を受けて、運営は注目されていることに関しては説明せずに活休という形をとった。

これに対して、ほとぼりが冷めるまで雲隠れするように見えてしまう、ファン気持ちを踏みにじる行為だという意見を何件か見た。

しかそうかもしれない。他の人の意見を気にせず強い意志を持つことは、私にはできなかった。

アイドル永遠じゃないとは思いつつ、呆気ない終わり方だと思ってしまった。

このグループは休んだ後また改めて活動に精を入れるかもしれないし、もしかしたら解散してしまうかもしれない。脱退したメンバー推しとは縁を切って、心機一転新たに個人活動を頑張るのかもしれない。

勝手なことを言うと、この騒動自分自身はつかれてしまった。

これは身内の話だが、わたしとあるコンビゲーム実況を好んで観ていた。2人の作る実況動画がとてつもない面白さで、病んだときにはよく元気をもらっていた。活動10年強続いた。

しかし2か月ほど前、活動限界を感じた片方が脱退してしまい、脱退を悲しむ気持ちと、ファンだった人達憶測意見対立を嫌というほど味わった。

現在はそれぞれ別の道で活動を頑張っているが、私の好きだった2人は死んでしまった、一番楽しかった時代はもう帰ってこないのだと感じている。

今回の騒動を受けて、もうたくさんだと思った。

推しがいるときは元気をもらえるし、楽しいことが多かった。ただ、終わるときはとても辛い。

自分でも引くレベル気持ち推しに傾けすぎだし、自分が改めて面倒くさい人間だと実感した。

こういう生き方しか知らないのもあるが、推しがいない自分人生ものすごくつまらないものだとも思う。

  • はじまりがあるもの全てに終わりがある。 二次元にしといた方が傷つかなくていいと思う。

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