2018-11-17

ベンチャーキャピタルアクセラレーションプログラムも実はイノベーションを欲していない。

理由は、リスクを見極められないから。かつ、リスクが許容できないから。そして、ほしいのは商売人としての利益から

このあたりは金融屋として、市場がどれくらいで、いくら投資したら、いくら利益がでて、全体でいくら儲けられるか?という見込みを元に行う。

だけど、不確実性が高まれ高まるほど見込みを立てられない。つまり、儲けの算段ができず、投資不的確だと判断される。

および、「まだできていない物」だからできないリスクもある。「できてないものを出来ているように言うような」詐欺師の温床にもなる。

詐欺師の側も、これなら投資が取れるネタというのを日々研鑽しているもの

詐欺師ベンチャーを名乗る件が非常に多い時点で不確実性がさら高まる

ベンチャーキャピタル、ベンチャーとの共同研究を設定するのは基本的に大組織。つまり、内部で数人がかりでこれはいけるだろうというのが断定できないとならない。

好むのは基礎要素が全て整っていて、もう少しは売り始められているようなもの、あるいは、よそがヒットしているようなもの

から、何もないところから突然ヒットした、というのが生まれると、こぞって突然ヒットしたものがらみについて投資バンバンしだす。

新しいもの開拓されたのだから、その周辺で新しいビジネスが生まれ可能性もある。かつ、その先行企業の真似事でうまくいくこともある。けど、とれるリスクはその程度。

大企業側も自分事業領域に近いところならリスクが取れる。また、自分自身が利益を出しているが、その利益が食いつぶされる程度であれば耐えられる。

大企業が信頼の出来る大学に共同研究を持ちかけるほうが詐欺にあってダメになるリスクも低い。

無論、大企業から見ても詐欺リスクはある。それから、やっぱり結果論として、投資したものが頑張ってもうまくいかなかったもの詐欺と等しい。

から、どこぞの馬の骨ともわからないふけば飛ぶような起業になんて、金は出せない。大企業社長思い入れがあるとか言っても、それなら自社内でやるだろってことで。

アカデミックならまだ経理と報告がしっかりしているから出せるかというところで。

となると、それよりリスクが高いものとなるとアカデミック側がリスクをとって研究するとなる。

ただし、競争資金もある程度研究の基礎部分があって少し背伸びしたぐらいのものでないと通らない。つまり、これも基礎もきちんと整えられない物は作れない。

だが、成果として儲けることは条件にいれなくて良い、その代わり、論文報告書として表に出さないとならない。

最も、最近の透明化とやらでその報告書申請書やらの書類周りのウェイトが非常に高くなって研究時間の圧迫につながっている。

そのような書類がなくても研究できる余地必要だ。

番外として金持ち投資するというものもある。これは金持ち一人が判断したら出せるもの

金持ちは何らかの自分商売に専念して金持ちになったので、離れた分野の知見なんてまあ、まず無いと言って過言じゃないあろう。

ほとんどの金持ち中小企業を構えているぐらいのものなので、組織的に詐欺対処できない。

リスクは取れるが、いかんせん詐欺リスクにかかるリスクのほうが高いので、よっぽど自分商売に近い部分のリスクしか取れない。

企業宛の国、政府助成金詐欺懸念があるため、極短期間か、1/2や1/3程度の自己負担が求められる。ついでに書類も多い。

ということは、もうそれだけの間に事業がうまくいく算段がついてないと応募したところで首を絞められる。

まとめると、とれるリスク順に次のようになる。

1.銀行融資

2.国、地方自治体助成金

3.大企業ベンチャーとの共同研究

4.ベンチャーキャピタル

5.金持ち他人への個人投資

6.大企業アカデミックとの共同研究

7.アカデミックポスト競争資金

8.アカデミックポスト運営交付金

9.金持ち自分自身の開発に対する資金

逆にこの下側から、まだ影も姿もない革新的イノベーションが生まれ可能性もあるということだ。だって影も姿もないのだからその上側のリスクがある金は取れないわけだから

8なぞ、研究しているときは「何に役に立つのかわからない基礎研究」としてやっていたのだろうがね。

革新的イノベーションというのは今まで思いもつかなかったこから巨大なビジネスが生まれたことと言っても過言じゃないだろう。

そうなるには、基礎技術部分を全部抑えていて、大きな市場をつかめ必要がある。

しかし、そんな基礎技術を抑えきれるような開発は非常にハイリスクだ。長期の開発にはまず開発当事者生活費をどうするかから考えないとならない。

政策としては、上記フェーズを「それぞれ」充実させる必要がある。

特に7,8は国しかリスクを取れない

ただし、新自由主義化でアカデミックポスト使い捨て化、運営交付金削減、競争資金化が進んだところ、論文執筆数の時点で減少している。

役所政治家仕事として、別に「夢を見せてやったふりをする」こともあるだろう。

まあ、叫ぶだけ叫んで、子供のお遊び起業を増やすのも一応仕事をした事にはなるだろう。最もそいつらは失敗するわけで、周りも起業はしてはならないと学ぶだけに終わると思う。

から大学学生ベンチャーサークルが生まれては数年しては消え、そしてまた数年後に生まれる。どこの大学でもあるようなサイクルが生まれる。

結局のところ、イノベーションの面から見ても基礎科学の充実と、各フェーズ資金のものを増やすこと以外に解はない。

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