はてなキーワード: 脳化指数とは
https://anond.hatelabo.jp/20181027185605
別に哺乳類だけが知能が高くなる特別な身体構造があるわけではない。
但し単なる偶然で知能が高い種の比率が高いわけでもない。
哺乳類は陸棲主体なのに、動物の中でも最も大型化方向に進んだ種が多いグループで
(大型化については、哺乳類には陸上での巨体化に比較的向いてる身体構造上の理由がある)、
陸棲での大型化はk戦略と相性が良く、r戦略では知能はあまり役立たないから、高知能な種は
「陸棲大型種がいっぱい出てくれば、それなりに知能を生存の武器にする種も多くなるよ」
という話なのだ。
但し、もし大型化向きな身体構造を持っていた陸棲動物のもうひとつのグループ、恐竜類に
「大絶滅で森林性小型種だけ残って飛行方向に行く」というハプニングがなければ、
この6千万年で高知能な種が哺乳類以上に大量に出現していたかもしれない(身近な所では
脳化指数の高いカラスなんかを見れば、恐竜類の知性獲得方向での潜在能力は納得頂けると思う)。
https://gigazine.net/news/20181026-crows-build-compound-tools/
そういう意味では「第5回大絶滅」の時期が数千万年ずれているだけで(数千万年というのは
地質学的スパンでは十分ありうる誤差である)、恐竜の子孫が高知能戦略のニッチを占有して
いたかもしれないので、偶然の要素も無いとは言えない話でもある。
なお、人間の思考法はどうしても「白か黒か」とか「必然的理由」を考えてしまうものであるが、
自然というのは概ね「傾向」というしかないような(あるいは確率とかスペクトラムとか)、
ありようをしているので、シンプルな理解に達したらそれは基本的には「誤解した」ということ
あくまで「こういう要素もある」というだけで、この説明は恐らく数百はあるであろう要因の
一つでしかなく、「高知能化の利点と制約は複雑すぎて十分に判っていない」が正しい理解であり、
もし十全な説明ができたとしても、それは素人には「ケースバイケースな事例の集合体」にしか
見えないものになるであろう、ということは覚えておいて頂きたい。