2024-07-29

昔、バイト先の店の娘がアイドル志望だった。

正直、ソロアイドルなのに「冗談は顔だけにしろ」と言いたくなるようなクオリティだったので人気はお察し(似ている有名なものホームベース)、Twitterも全件フォロバしてるのにフォロワー1000人もいないような状況だった。

シフト提出する時に休み取る理由聞かれて、某アイドルライブだと素直に伝えたら、店長に俺がアイドルオタクだと知られ、「アドバイスをしてやってほしい。日当を出すからサクラをやってくれ」と言われて、娘が出演するイベントに行った。

知らない女のオリジナルソングなんて誰が聞くんだよ……権利問題とか云々言ってないで、1,2曲めは客層に合わせて赤いスイートピーとかAKBの曲とか歌って、アイドルだと知らせつつ聞き馴染みのある曲で客を集めろ、とか、至極当たり前なアドバイスをした。

そしたら次のイベント結構盛り上がったらしく、サクラの日当も上がったのでしばらく現場に行っていた。

いわゆる地下アイドル現場だけじゃなく、地元お祭りみたいなのにも出るようになって、子どもファンが増えたりして。

リアルアイマスみたいでちょっとしかった節はあった。まあ、育成するアイドルを選べないところは致命的なバグだったけどw

それなのに、ある程度ファンが付いてきた頃、急に辞めたいと言い出した。

俺が日当をもらってたことを知らず、純粋自分を好きで、自分活動応援してくれていたと思っていたそうで、俺が交際相手女性お祭りイベントに連れて行ったのがショックで、裏切られたと思ったんだそうだ。

娘の父親である店主が、娘に謝罪したそうだけど、自分の1番のファン支援者だと思っていた人が、身内の雇ったサクラだったと知ったら、そりゃ悲しいよな。

その上、アイドルがうまくいかなかったら、俺に嫁にもらってもらって家庭に入るつもりだったらしかった……勘弁してくれよw

出演予定だったイベントは全キャンセルとはいえこういう規模のアイドルイベントは、出演者の方が出演料を払うような感じなので特に大きなトラブルもなかったそうだけど。

その頃には3000人くらいになっていたフォロワーも、最初は体調を気遣うリプライを送っていたものの、しばらくすると他の似たようなアイドル推し変していったのか、ジワジワ減っていった。

俺がいなければ、あの子勘違いしたままアイドルの真似事をしていられたのかなと今でも思う。

あと、親の目は本当にフシアナなので、適度に現実見せてやるのも大事だと思った。

ただ……娘って無条件で可愛いから勘違いちゃう親の気持ちも、今ならわかるんだけど。

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