2023-12-14

非実在青少年ポルノ規制論を馬鹿にする風潮について

https://courrier.jp/news/archives/347289/

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/courrier.jp/news/archives/347289/

記事は決して出来の良い記事ではなく、その点はちょっと困るところもあるのだが、いわゆる「非実在青少年ポルノ画像等の規制論についてインターネット、というか少なくともブコメでは、およそ話にならないと馬鹿にする論調が人気だ。もちろん、規制の厳しい欧米各国で必ずしも児童被害が少ないとは言えないことや、他の架空違法行為規制との兼ね合いなど問題はあり、当該表現自体直ちに特定人の権利侵害しているものではない以上、法規制には慎重であるべきであることには私も異論はない。ないのだが…。

この手の規制論が児童人権保護する立場の人たちから度々出てくるのは、現実児童を食い物にするような事例に対峙する際、いわゆる「グルーミング」的な問題によく対峙することになるためだろうと思われる。十分な判断力性的知識がないこと、あるいは、愛情への飢えのようなもの犯罪者に利用され、「自発的に」ポルノ画像を撮り、送らされるというような児童の事例は枚挙にいとまがない。そのような事例に「他の子もやっている(ように見える)」ことが影響していないだろうかというと、していないとまでは言えないのでは…となるのは無理なからぬところのように感じる。例えば万引きが「普通」の環境で育てば万引きをする子になりやすいということは感覚的には否定しがたいのではないか

もちろん、データがあるのかというと、ほかの社会的な影響を除いてそのようなものに触れることの効果だけをデータとして出すのは困難であると思われるため、根拠はある程度感覚に頼るしかないところはある。その点でどうしても弱いところはあるのだが、それでも児童保護という一定パターナリズムが許される分野において、露骨表現くらいは規制するべきではないかという議論が、馬鹿にするべきものだとは思えない。理由手段との対応関係を考えても、これを認めたらあれもこれもと際限なく規制されるディストピア、みたいな話にもならないだろう(非実在児童ポルノ規制される欧米日本と比べて顕著に表現の自由が規制されている社会に見えるだろうか。)。なんにしても、とにかく相手馬鹿にするところから始めるような議論が人気になる風潮は何とかならないのかと今日もふんわり悲しい気持ちになるところである

  • それでも児童保護という一定のパターナリズムが許される分野において、露骨な表現くらいは規制するべきではないかという議論が、馬鹿にするべきものだとは思えない。 結局こうい...

    • 元増田だが、いわゆるゾーニングが十分に行われており、過剰な「エロ」規制になるのではないか、という懸念は理解できる。また、そこそこ古くオタク文化に触れてきた元増田として...

      • 仮に偏見からの議論であるとしても、言論に対し「先制警戒で攻撃」されることに「文句を言えない」世界こそ表現の自由が死んだ世界なのではないかな。 馬鹿じゃねーの(笑) 『偏見...

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