昭和55年に置石で京阪電車を脱線させて100人以上をケガさせた中学生5人組は1人当たり840万円(今の価値でおよそ1500万円)払わされてる。
最初の時点で1人2140万円を求めた京阪側だったが最終的に全員と示談した結果この金額になった。
こう言う民事裁判では被告の行った事で100%間違いなく損害が発生したかを証明しなければならない。
電車脱線事故の場合、京阪は電車が脱線したのが間違いなく中学生の仕業かを証明するのだが
中学生側の弁護士は恐らく「中学生が電車が脱線させた事は事実だがそれだけが原因で脱線したかは疑わしい。車両の不具合や当日の天候、果ては動物が彼らの他に置石した可能性もあるのではないか」と反論する。そうなると京阪はそれを一個一個証明する必要に駆られる。
たとえ中学生が「僕たちがやりました」と言っても書面で認めない限りは民事裁判で判断されるのは客観的な証拠でしかない。
反省していようがいまいが行為によって発生した損害かどうかが焦点になってくる。そうなってくると鉄道会社がコレを
全部証明するのは費用対効果の面を考えても明らかに手間になってくる上、全部証明しようとしても中学生側の弁護士は理屈をこねることが
いくらでもできるので証明は解決しない。京阪は最終的に「お灸も据えたしある程度払えれば」という結論に達せざるを得なかったと思われる。
この件は中学生たちがたとえスシペロと同じ様なノリで置石をしたとしても現場の様子は当事者以外誰も見ていないので
極論してしまうと「怖い人にに脅迫されて置石した。それが誰かはわからない」みたいな理屈すら言える可能性はあるのだが。
スシペロの場合、動画が出回って身元も割れている以上誰がどう言う感情で事に及んだかハッキリしている。
その上、今後の対策にかかった費用が明白であるし、売上がおっこちた時期も明白なのでカナリスシペロに不利な状況である。
ただスシペロ側の弁護士は「売上が落ちたのは競合店があったから」と言っているのもスシペロの行為だけが
スシローの売上ダウンの原因では無いことを証明してみろと突きつけているので、スシロー側もコレを証明していく
必要があるだろうが競合店の他にも不祥事があったのでスシペロ側はそこもツッコミどころとして更に追求していくだろう。
そうなるとスシロー側の労力は増え続けていく事になる。とはいえ個人対企業の争いでスシペロの家族がどれだけの大富豪であっても
弁護費用が嵩んでいく事で不利になるのはスシペロ側である事は間違い無いだろう。なのでどこかで和解勧告がされるかもしれない。
ただ、コレだけ注目を集めた騒動なので和解しようが結審して判決が出ようが報道されるのは確定的なのでスシローとしては
世間や株主に対して納得のいく結論にしなければならない以上6700万円から極端に賠償額を減らしたくはないだろう。
https://w.wiki/6rYS 京阪は約4200万円の賠償金を受け取ることになったが、これは実際の損害額の約10分の1である。残る9割の損害は保険で対処した。